お顔の一部“メガネ”とITの融合 【2016年 第5回】

【2016年 第5回 お顔の一部“メガネ”とITの融合】生活に欠かせない持ち物!これからどうなるの?

小松 英二(コマツ エイジ)

 

視力の補正、目の保護、アクセサリーなど多面性を持つメガネ!
そのメガネがIT技術と融合しようとしています。
今回はメガネを取り巻く変化を見ていきましょう。

 

 

眼球の電位差で疲労度などを計る技術がメガネに搭載される

センサーを搭載したハイテクメガネの開発が進んでいます。
いつくかの展開がありますが、例えば鼻当てに近い部分に仕込んだセンサーで様々な情報を得ようとする試み。
眼電位(がんでんい)による眼の動きの解析により体調などの情報を得ることができるようです。

 

眼電位とは、眼球の角膜側と網膜側との間に生じているかすかな電位差を指します。
ヒトの眼球の角膜側は一般に正の電荷、網膜側は負の電荷を帯びているため、両者の間に電位差が発生し、眼の動きや瞬きによって電位差が生じます。
ハイテクメガネは、電位差情報を収集する役割を担うことになります。
眼球の動き、まばたきの回数・スピード・強さなどの情報から、例えば自動車を運転中の「ドライバーの疲労」を掴むことで、休憩をとることを促すなど、様々なアイディアにつながるものと期待されます。

 

こうしたハイテクな開発は、産学連携(産学協同開発)が主流です。
国際的に技術開発競争を展開している企業は、開発スピードで後れを取ることは致命傷。
大学等のアカデミックな研究活動をする「学」と接点を持つことで、民間企業やNPOなど商業的活動をする「産」の研究開発も活性化するものと見られています。
政府も、両者ががっちりと組むことで国際競争力を高めるとして、産学連携を後押しする姿勢を強めています。

 

メガネと端末の融合が進む

体に装着して利用する端末を「ウェアラブル端末」と呼びますが、今回のテーマであるメガネ(ゴーグルを含む)もその1つ。
腕時計やリストバンド、指輪、衣服など、さまざまな日用品に付随する形で新型端末が出現し、人々を驚かせます。
物理的な仕様もディスプレーやカメラを内蔵したものから、Tシャツに表示機能が付くタイプまで多様化しています。

 

実は歴史を遡れば、ウェアラブル端末の開発は1990年代から進んでいます。
しかし、当時の腕時計型のコンピュータや眼鏡型のディスプレーなどは、顧客の満足するような機能や小型化を実現できず、普及しませんでした。
暫く音沙汰がなく時間が経過しますが、その後2010年代に入り、再び開発競争が始まります。
スマートフォンの登場により、ウェアラブル端末と上手く連携させる道が開かれ、様々なアイディアが出現しています。

 

メガネと端末の融合の開発・実用等の事例をいくつか紹介しましょう。

●パソコンと組み合わせて、工場や倉庫で作業手順を確認する手段

●観劇やスポーツ観戦などで字幕や解説を表示するなどの使い方

●位置情報システムと連携し、美術館などの特定エリアで自動的にコンテンツを表示

●視界にナビゲーションが表示され、目的地に迷うことなく到達する手段

●異なる言語で話す2人の会話をリアルタイムに音声とテキストで翻訳して表示

●スマートフォンと連動して電話の着信、メール、SNSの受信、スケジュールを光と音で知らせる機能

 

このように列挙してみますと、生産の現場、芸能・スポーツといった娯楽、さらに日常会話や情報通信分野まで、かなり幅広い分野で活用の道が開かれていくのが分かります。

 

それとともに、ファッション性も高まっています。
これまでの型を破るデザインは、着用する際にわくわく感も伴いそうです。
最大の難点は言わずもがなの「値段」。手の届くところまで下がってくることを待ちながら注目したい動きです。

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