“ジューン・ブライド” 関西での結 婚事情について【2012年 第6回】

【2012年 第6回】“ジューン・ブライド” 関西での結 婚事情について “JUNE BRIDE ジューン・ブライド”の意味ご存知ですか?

合田 菜実子(ゴウダ ナミコ)⇒プロフィール

“JUNE BRIDE ジューン・ブライド”の意味ご存知ですか?欧米では、ギリシャ神話に登場する結婚、出産を司る女神である“JUNO”が守護する6月(JUNE)に結婚すると幸せになるという言い伝えがあり、”6月に結婚すること“または”その花嫁“のことを”ジューン・ブライド“と呼ぶようになったそうです。日本でも、“ジューン・ブライド”という言葉は耳にしますが、実際のところ、日本の6月は梅雨時で蒸し暑く、年間でも結婚式が少ない月のようです。
今日は、そんな最近の結婚式事情についてお伝えします。

 

 

 

婚姻件数

厚生労働省の平成23年(2011)の人口動態統計の調査によると婚姻件数はここ数年減少傾向にあります。
また、月別の婚姻件数では、年間で最も婚姻件数が多いのは11月、続いて3月や10月といった気候の良い時期、反対に8月や9月の暑い時期や1月2月といった寒い時期は、婚姻件数が少なくなっています。“ジューン・ブライド”と呼ばれる6月は、結婚式場やホテルの予約が難しい時期なのか?と思いきや、実際は梅雨時で蒸し暑い気候から避けられる傾向があり、真夏や真冬に次いで、婚姻件数が少ない月となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

婚姻件数が減る一方で、結婚式費用は増加傾向にあります。ゼクシイが行った“結婚トレンド調査2011年”によると、結婚式(挙式、披露宴、披露パーティ)にかける費用は、首都圏、関西エリアとも5年ほど増加傾向にあり、首都圏では平均356.7万円で昨年調査より20.2万円増加(ここ5年で45万円の増加)、関西では平均309.0万円で、昨年調査よりも13.4万円増加(ここ5年で44万円の増加)となっています。

1人あたりの料理、飲み物の費用は、首都圏で18,500円、関西で17,500円となっており、こちらも高水準で推移、増加傾向にあり、披露宴における“おもてなし志向”が高まっているのが伺えます。また、全国的に“親やゲストに感謝の気持ちを伝え、つながりを深める場所にしたい”という傾向が強まっているようです。

震災後の“結婚総合意識調査2011”においても“「結婚」を表す漢字は何か”という質問に対して、未婚者、既婚者共に、1位は「絆」、2位は「幸」、3位は既婚者が「安心」未婚者が「愛」を挙げており、“結婚式や披露宴などのイベント”の際だけでなく、“結婚という行為”においても“人と人とのつながり=絆”を大切にしたい思う人が増えています。

関西における“結婚事情”

さて、関西における“結婚事情”ですが、費用面やイベント自体において“盛大さで有名な名古屋の挙式”“招待客300人~500人という沖縄の大規模な挙式”“会費性が一般的な北海道の挙式”などといった独特な地方性はなく、全国的に見ても一般的、スタンダードな挙式が多いようです。ただ、“地方によっての独性”という点でみると、関西に限らず全国的に差は無くなってきているようです。

関西に限らず全国的な傾向としては、昔人気があった“格式の高いホテル”よりも、“オリジナリティ”を売りにしたおしゃれな結婚式場”が人気。形式は、しきたりや格式よりも、新郎新婦の意向を重視した“自由なスタイルの挙式”。また、今の時代ならではの映像や、編集した画像などを上手に取り入れた“ITを駆使した挙式”が主流となってきています。

最近はケータイやスマートフォンなど、ゲストそれぞれが1台カメラを保有しているのが普通になってきているため、余興よりも新郎新婦との撮影タイムなど歓談時間を多くとる傾向があるのも昔と比べると変わってきている点です。

最後に、私の出身地でもある“京都の結婚式”をいくつかご紹介します。
最近は老舗ホテルよりも“個性的な結婚式場”の人気が高くなっています。他府県に比べると“純和装”が多いイメージがありますが、最近は“和装に洋髪”というスタイルも増えているようです。

・THE SODHO(ザ・ソウドウ)東山 ~ 京都で屈指の挙式件数を誇る“結婚式場”。日本画の巨匠、竹内栖凰(たけうちせいほう)が晩年を過ごした邸宅をウェディングスペースに改築したという建物は、目の前に“八坂の塔”が建ち、清水寺や高台寺が近いという絶好のロケーションです。来賓の方々に、せっかく京都に来て頂くのだから寺社仏閣などの観光も兼ねやすいようにとの配慮から、こちらを選ぶカップルも多いようです。

・平安神宮での挙式 ~ 神前挙式においては最も人気があります。大きな朱塗りの鳥居で有名な神社で、京都観光の際に訪れた方も多いと思います。 京都らしさ、伝統や格式、厳かさ、を味わいたい方にはお勧めです。桜の季節は格別で、普段は入れない庭園が散策出来るのも魅力の1つとなっています。

最近は、京都出身でなくても他府県から身内だけで訪問して、京都で挙式をされる方も増えているようです。海外挙式を“国内プチ旅行挙式”に変えたといったイメージでしょうか?

こうしてみてみると“結婚式”や“結婚に対する価値観”が時代と共にずいぶん変化してきているように感じます。ただ、一方で、結婚しない若者が増えていると言うのも最近の深刻な問題となっていますね。少子化に歯止めをかけるためにも、たくさんの若い方々が“幸せいっぱいの結婚”をしてくれれば・・・と私は願います。

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