Let’s Enjoy “旅”『 賢く楽しく“旅”しましょう。』【2009年 第 5 回】

【 2009年 第 5 回 】Let’s Enjoy “旅”『 賢く楽しく“旅”しましょう。』 楽々旅々

合田 菜実子(ゴウダ ナミコ)⇒プロフィール

旅行会社時代、様々な国へ添乗員として同行させて頂くチャンスに恵まれました。
その中でも、1番思い出に残っているのは、プロのカメラマンの先生とそのお弟子さん達を連れて行く“撮影ツアー”です。

 

普通の観光ツアーと違って、思いがけないところで“ショットポイント”を見つかると、即座に三脚を立て撮影タイムとなります。皆さん真剣にシャッターを切りまくり、時が流れるのを忘れてしまいます。

イタリア撮影旅行

イタリア撮影旅行では、ミラノのドゥオモ(大聖堂)の前、夜明け前からスタンバイして日の出を撮影しました。

世界三大祭りであるベニスの仮面祭りは町全体が中世のヨーロッパにタイムトリップしたよう。あらゆるところに仮面を被った被写体があり、メンバーの皆さんも必死にシャッター押し続けます。10年ほど前の話で、もちろんデジカメではなくフィルムカメラでの撮影です。

普通の観光では行かないような、“漁師の村、ブラノ島”にも渡り、地元の人の暮らしや漁の風景を撮影。島の人々の平凡な日常の暮らしが素敵な写真に生まれ変わる瞬間でした。
一緒に撮影スポットを探したり、企画したり、2月という真冬に早朝から夜中まで、寝る間もないようなツアーでしたが私にとっては貴重な体験となりました。

中国旅行で見た恐ろしいもの

同じメンバーで中国にも行きました。上海から車で数時間、今度は“東洋のベニス”とも言われる“周庄”という村。北京や上海が急激に発展している傍らで、昔ならではの中国の姿が残っていました。もちろんトイレに扉はありませんし、天然の水洗といった感じ。

観光の目玉でもある水郷めぐりは、小舟に乗って運河沿いに村をひと回りします。遠目に見る景色はまさに“東洋のベニス”しかし、そこで見た恐ろしいものとは…。

運河の水でおなべや野菜を洗っている人々、無邪気に泳いでいる子供たちの姿、洗濯をしている老婆、そして最後に船頭さんから聞いた話、先ほどの天然水洗トイレなどの下水もこの川にそのまま流されているのだとか…。みんな目が“点”になった瞬間でした。(10年ほど前の情報ですので変わっているかもしれませんが。)

そのあと、運河を眺めながらリッチにランチ…ということだったのですが、少し黄ばんだ汁が拭ききれて居ないお皿が出てきたところ、誰も手をつけません。素敵なところだと聞いて私が企画したツアーだっただけに、ちょっと焦りました。

そんなときに役立ったのが、“キューリのキューちゃんと梅干”でした。私が尊敬する先輩 K課長に勧められて持ってきたお漬物。ウェットテッシュでお皿を丁寧に拭いて、白ご飯にお漬物を載せて!!なんて日本食は美味しいのでしょう!みなさんが、実感した瞬間でした。せっかくお料理をふるまってくださった料理人の方には申し訳なかったのですが…。

K課長のお客様を喜ばせるパフォーマンス

K課長とは何度か添乗で同行させて頂いていろいろ教えていただきました。北はロシア、南はインドや南米の秘境など、どこまでもお客様を連れて行くベテラン添乗員である彼は、自分のアイデアでいつもお客様を喜ばせるパフォーマンスをします。もちろん現地の人も巻きこむのでみんなが盛り上がりとても素敵な“旅の思い出”となるわけです。

お客さまの中に誕生日の方がいらっしゃったら、“サプライズパーティ” 夕食後に真っ暗になったかと思うと、大きなケーキと歌のプレゼント。もちろん、レストランの従業員や他のお客様にも根回し済みなので、お店全体が、ハースデーソングと祝福ムードで包まれます。

海外のホテルでツアーの半ば頃になると行われるイベントは、“日本から持参した白ご飯、とお漬物”。

K課長とホテルのシェフが共同で炊いたお米が、シェフの手からふるまわれます。K課長とシェフとの共同パフォーマンスで、ホテルのスタッフ達も大盛り上がりです。

 

海外にドップリ浸かりたい・・・と思っているお客様達も、日本を離れて数日経つと懐かしの“白ご飯”に感動してくれます。
どんな言葉が通じない国であっても、K課長は必ず米を持参し、自ら厨房に入りシェフと交渉し、お米の炊き方を教えるそうです。
現地のスタッフも日本の文化に触れることができ、とても喜んでくださるそうです。

添乗員付きツアーの魅力

カリスマ添乗員と行くツアーなんていうのも見かけますが、海外で名所旧跡を訪ねたり、リゾートでくつろぐだけの旅行と違って、同行した仲間や現地の方々が一緒になって日本では味わえない異文化を体験したり、添乗員や現地スタッフによる素敵な演出で感動を分かち合ったり出来るのは、“添乗員付きグループツアー”の魅力だと思います。10日間も一緒に旅をすると、なぜか親近感が湧いてきて、“熱い友情”“恋”? が芽生えることも多々あるようです。

もう1つの“添乗員付きのグループツアー”の魅力は、やはり“価格の安さ”です。個人での移動が難しいヨーロッパや中国は特にお勧め。効率よく名所を巡ることができますし、交通費や食事代の負担も少なくすみます。また、言葉や安全面でもサポートがあるので、トラブルに巻き込まれにくいというメリットもあります。

旅行の楽しみ方は、いろいろありますが、ぜひこの機会に“添乗員といく旅”体験して見られてはいかがでしょうか? 

  • コメント: 0

関連記事

  1. IPOのメリットとデメリット【2011年 第7回】

  2. 「1000円で高速乗り放題」の使い方は?【2009年 第 3 回】

  3. 初めての確定申告!転勤族妻の知っ得節税術【2015年 第4回】

  4. 感想 問題36 米ドル建てストリップス債を題材にした損益分岐点レートと損益分岐点の債券価格を求めさせる問題【2018年 問題36】

  5. そのこだわり、納得できる?【2006年 第2回】

  6. マイナス金利導入! 安全志向の個人がとるべき運用スタンスとは!? 【2016年 第1回】

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。