借入限度額の考え方【2011年 第3回】

【2011年 第3回】 借入限度額の考え方 ~住宅ローン~

奥田 智典(オクダ トモノリ) ⇒プロフィール

資金計画を組むにあたり、みんな気になるのは果たして幾らぐらい借入できるのか、ということ。今回は住宅ローンを借りる際の借入限度額について考えてみたいと思います。

こんにちは。いよいよ春ですね。梅は咲いたか、桜はまだかいなと(…そんな名前の曲、ありましたっけ…)、なんとなく楽しく感じる季節。元気に乗り切ってまいりましょう。

■借入限度額とは何か?

さて、今回は『住宅ローンを組む場合の借入限度額の考え方』がテーマ。住宅資金相談で最も多いのが、「自分はいくらまで借入できるのか?」という相談です。長期にわたって返済が続く住宅ローン。負担は極力抑えたいところですよね。

一般的な住宅ローンの場合、年間返済額は年収の35%以内であれば良いとされています。仮に年収400万円なら年間140万円(月額11.6万円)以内と なり、期間35年、金利2%で逆算すると3500万円の借入が可能ということになります。ただし、これを額面通りに受け取ってはいけません。なぜなら、ここでいう年収とは総支給額のことを指し、手取り収入ではないからです(給与所得者の場合)。

■一般的な返済負担率とは?

年収400万円であれば、おそらく手取り収入は300万円前後。そうすると手取りの半分近くがローン返済に消えるわけですから、その負担は相当なものにな ります。さらに教育費や老後準備を考えると、年収の35%というのは現実的ではありません。出来ることなら年収の25%以内、より堅い計画を目指すなら 20%以下に抑えたいところです。

そしてもう一点、住宅ローン審査においては、銀行が独自に設定する「審査金利」なるものが存在します。仮に3年固定、優遇適用後の実行金利が0.9%だとしても、審査はあくまで「審査金利」で計算します(3.3%~4%程度)ので、そこも注意が必要です。

■大切なのは、ライフプランニング

ただいずれにせよ、大切なのは住宅ローンだけを見るのではなく、家族の夢を織り込んだライフプランニングを行い、その後の人生におけるお金の流れを予測す ること。安全なプランニングはもちろん大切ですが、必要以上に心配して借入を圧縮し、結果理想の家づくりが実現しないのでは本末転倒です。

実際、ライフプランニングを行った結果老後資金の心配が殆どないことが判明し、その分住宅への予算が増やせたケースもあります。家を建てようと思ったら、 まずはライフプランニングを基にした資金計画づくりに取り組んでみてください。きっと理想の家づくりのお役にたちますよ。

なお、自営業の方の場合、多くの銀行では直近3年の売上、利益水準を考慮し審査は進められます。厳しいところでは3年の平均値を取られますので、住宅ロー ンを借りる直前の年度のみ利益を多く出しても、希望通りの結果にならないことは容易に想像できます。借入を検討されている自営業(事業主)の方は、くれぐれもお気をつけください。

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