ドケチ転じてエコロジー?【2008年 第6回】

【2008年 第6回 ドケチ転じてエコロジー?】地域コラム 九州・沖縄

西谷 由美子(ニシタニ ユミコ)⇒ プロフィール

 

 

 

 

 

 

先日娘に、「将来の進学先、どうやって選べば良いのかなぁ。お母さんの大学時代ってどんなだったか教えて。」などと言われました。娘は「国際政治を勉強してみたい。でも法律や経済学だって無視できないし・・・」なのだそう。

私曰く、「『政治学部』ってあんまりないから、一応、法学部の政治学科とかに行けばいいよね。卒論等に差し支えなければ、一般教養で法律も経済も選択できるよ。一人暮らしも経験できるといいね。」そして私が当時何をしていたか、つらつらと話し始め・・・

70年代中期ですから、講義をサボりつつ読んでいた小説は中上健次や立松和平。立松氏の「遠雷」で農業に興味を抱き、ベランダ菜園の日々が始まりました。今日も無農薬の自家製野菜サラダです。

 

 

 

写真は元気に育ったイタリアンパセリとレタス

そこで無農薬野菜の栽培から、次第に興味は環境問題へ。(最近はTVの特集もあったり、地球温暖化が懸念され、環境問題は身近なものになりましたよね。)

で、槌田敦氏の「エントロピー」の話を知ったのです。エントロピーとは物質の属性のひとつで、モノや熱の属性、またそれらに対する拡散の程度を示すものだそうです。「熱エネルギーの変化の過程でエントロピーが増加するため、本来の熱エネルギーは全てを他のエネルギーに変換する事はできない。したがって、熱エネルギーはどんどん低品質となっていく。」

私は素人ですからうまく説明できているかわかりませんが、例え話として、昔は石炭で発電、石油が発見され、新しい燃料に。でも石油を掘り起こすために必要なエネルギーはどうしても必要。次に原子力発電。で、ウランを採掘、生成して発電するために必要なエネルギーは当然必要。

これをエントロピー的に考察すると、原子力発電で生成される電気の経済効果と、採掘、生成、そして廃棄処分にかかる費用や手間を比較すると、当然のようにつりあわない。原子力発電はコスト面からも万一の事故の影響の大きさからも、積極的に推進すべきものではない、、、う~ん、電気代節約は原子力発電の抑制にも効果がありそう。

最近読んだ武田邦彦氏の著作※にも似たような部分があります。ペットボトルのリサイクルについて「トラックで集めて運び、洗浄、溶かして再成型する過程でも石油が使われている」と。

私の記憶では、ペットボトルからリサイクルされたフリースのお洋服は、なぜか高価すぎて、ケチの私にはアウト・オブ・レンジ状態でしたが、もしかしてこれが関係しているのかしら。まあ、お茶については手持ちの中国製「魔法ビン」の可愛さを見せびらかしたいという不純な動機ですが、自家製のお茶持参。もっとも「ペットボトル入りのお茶の5倍は、同じ値段で自家製で飲める!」、の裏事情アリ。大体、ペットボトルをリサイクルという前に、ペットボトル使わなきゃ良いじゃないの。

「お母さん、何で大学選びが、ケチ自慢になってるの?」
はいはい、母はね、あなたの学費を貯めようと、日夜必死で節約に励んでいたの。その結果自然と地球環境にやさしい生活になっちゃったみたいなの。

石油価格の高騰は、私たちの生活に様々な影響を与えています。ガソリンのみならず、バイオ燃料のあおりで小麦粉やらバター、オレンジジュースまで値上がり。対処する主婦が節約生活を心がけていくと、それすなわちエコロジーな生活になりそうな気配です。

そろそろ蒸し暑い季節になりますが、「冷房を控え、団扇にすだれ、ベランダに打ち水のレトロな生活で何故かエコも追及」という手を試してご覧になりませんか?

 

 

 

 

 

 

 

※武田邦彦「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」yosensha paperbacks 

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