Let’s Enjoy “旅”  『賢く楽しく“旅”しましょう。』【2011年 第9回】

【2011年 第9回 Let’s Enjoy “旅”  『賢く楽しく“旅”しましょう。』】楽々旅々

合田 菜実子⇒ プロフィール

 

今年3年ぶりに東京ディズニーランドに行ってきました。東日本大震災で被害を受けてしばらく休園していた時は、“あの夢の世界で働いていたスタッフの方たちがどうしているのか?”“ちゃんと復活してくれるのか?”と心配しましたが、夏休みにはすっかり活気を取り戻し、私たちを“夢の世界”へと連れて行ってくれました。今日は何度行っても“また行きたい!”と思う東京ディズニーリゾートについてお話します。

 

 

 

 

東京ディズニーランドが開園したのは1983年、今から28年前です。私が初めて行ったのは、高校生の時、神奈川に住むお友達のご両親が一緒に連れて行ってくれました。それまでに行った、どこの遊園地とも全く違う新鮮さと、ワクワクする気持ちが抑えられなくて写真を撮りまくったのを覚えています。

 最も印象的だったのは“エレクトリカルパレード”。リズミカルなメロディと映画やおとぎ話の世界から出てきたような、ディズニーのキャラクターたちが笑顔で手を振ってくれる姿に吸い込まれるように見入っていたのを覚えています。

 そして開園から28年経った現在でもその姿は変わらず、多くの人たちを魅了していました。先日のパレードの時後ろにいた女子高生グループが、キャラクターが変わるたびに 「キャやばいよ~」と言いながら興奮状態で涙を流していて、とても微笑ましい気持ちになりました。

 数々のレジャーランドが苦戦を強いられている中、東京ディズニーリゾートが30年近く経っても変 わらずみんなから愛され続けているのには、いくつかの決定的な理由があります。

 1つは立地と設計。行かれたことがある方はご存知かと思いますが、ディズニーランドの中からは、全く外界の建物や電車などは見えません。この“夢と魔法の王国”は完全に外界から遮断されていて、日々の生活を忘れさせてくれるように出来ています。

たとえば、日が沈み、園の外にJRが走っているのが見えるとどうでしょう・・・?

“あ~こんな時間だ~電車混む時間だな~そろそろ帰らなきゃ~。”と、現実に引き戻されてしまいますよね。

また、逆に外界からもディズニーランドの中は全く見えない構造になっているんですよ。

 また、非日常を実現するために、ディズニーランドの地下には巨大なトンネルと設備が整っていて、 お店で売られている商品やレストランの食材の運搬、またキャストと呼ばれるスタッフの交代や移動はすべて地下で行われているのです。

トンネルの入り口はレストランなどの奥にあり、お客様からは絶対見えない仕組みになっています。

確かにトラックや物資を運ぶ人などを園内で見かけることは無いですよね。

  日常生活を思い出さないようにするために、日本的なものは排除するという工夫もなされています。

例えば、“おにぎり”や“焼きそば”などといった、他のレジャー施設では定番のメニューは一切販売していないですし、街にあるような形の自動販売機もありません。

また、集合写真用の階段式のステージなどは、園の外に設置されています。

 ちょっと、中で飲食すると“高いな~”なんて不満はありますが、なんとなく異国に来たような錯覚に

陥って、ポップコーンのケースを首から下げ、ついつい“ミッキー型のアイス”なんかを頬張ってしまうのはきっと私だけではないですよね。

 ディズニーランドが“夢の空間”に感じられる理由として、他には“清潔さ”と“フレンドリーなキャスト(スタッフ)達の対応”が挙げられると思います。

まず、お掃除をしているのは“カストーディアル”と呼ばれる“キャスト”で、いつも園内をきれいに保つためホウキとゴミ入れを持って巡回しています。

今度行かれたら観察してみてください。“カストーディアル”達は、腰を曲げずに手首のグリップを使ってホウキで掃除をします。

腰をかがめて掃除することにより、来園者が“日常の掃除”を思い出さないようにするための工夫だそうです。“清掃スタッフ”である“カストーディアル”達は、いつも笑顔でやりがいをもって仕事しているのがその姿から伝わってきます。

 また、フレンドリーなキャスト達。日本の文化の中にある、お客様 対 従業員という”縦の関係”は排除して、フレンドリーな “横=対等な関係”で接客サービスを行っています。また、キャストたちの間では、“素晴らしい行い”をしたキャストを皆で讃えあう仕組みがあります。仲間のキャストたちにより多くの“感動”を与えた“キャスト”は表彰され、その称号として特別なバッジを貰うそうです。ぜひ園の中でそんな“素敵なキャスト”を見つけてみてくださいね。

 確かに、ディズニーランドの従業員さんっていつも笑顔で気持ちいいですよね~。ほとんどのキャストは1時間1000円ほどの時給で働く“アルバイト”ですが、皆が責任を持って働けるようにシステム化されていて、1人1人が日々能力を向上出来るように頑張っています。ちなみに、キャストは今も募集していますので、興味があるかたは是非応募してみてくださいね!

  この夏は節電の影響もあり関東や東北への旅行を避ける傾向があったようですが、東京ディズニーリゾートは大盛況だったようです。夏休みの週末とあって、私たちも猛暑の中人気アトラクションに乗るために1時間以上並ぶこともありましたが、子供たちも含め全くそんなことは全く不満には感じず、魔法にかかったように、ただ“夢の世界”に酔っていました。ほんとに不思議ですね!

ディズニーランドはご無沙汰!または、行ったことない!という方は、チャンスがあれば是非足を運んでみて下さいね。きっと日々の忙しさの中でどこかに忘れてきた“子供のころの純粋な心”を取り戻すことが出来ますよ!

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