教育費は削減できるのでしょうか?②【2013年 第9回】

【2013年 第9回 教育費は削減できるのでしょうか?②】 家計節約~家計のダイエット〜

中村 真佐子 ⇒  プロフィール

家計ダイエットは支出を無理なく減らしていこうというもの。支出削減の王道は固定費から。これまでは固定費のダイエットとして通信費や、光熱費を見てきました。今回は、前回に引き続き教育費を取り上げます。

前回は、お母さんが働いて収入を増やすことは、教育資金を作る上で、とても有効であることをお伝えしました。今回は、教育費の中でも大きく占める大学の費用についてと、教育費は削減できるのか?についてみていきます。

大学の費用は奨学金があたりまえ?

 高校までの教育費は、お父さんとお母さんの働きで何とかつないでいけたご家庭も、大学資金は、厳しくなることが少なくありません。

大学の学費等の支払いの方法は、高校までと違って、月々払いではなく多くは年2回数十万円のまとまったお金を支払うことになります。月々払いならば自転車操業でどうにかなるものの、まとめ払いはとなると厳しい方も出てくるでしょう。

大学にかかるお金は、月々の収入から賄うのではなく、教育資金として貯めたお金を、ここで活躍するようにしましょう。

高校3年生までにまとまったお金を準備できないときは、奨学金や教育ローンを利用することになります。今や大学生の半分が奨学金を利用して大学に進学しています。(図表参照)収入が多い900万円以上の家庭でも30%弱の受給者がいます。この数字からも親の意識の中でも大学に行くなら「奨学金」という思いが少なからずあるのでは?と感じます。教育方針としているご家庭もあるでしょう。

 

所得階層別奨学金受給希望状況

 

奨学金は、給付型もの以外は、「借金」と同じです。毎月約1万円~3万円の支払いが10数年、貸与金額が多ければ20年払い続けなければなりません。大学卒業後20年といえば40歳を過ぎてしまいます。

そのうち約13%が返済できずに滞納している現実もあります。滞納の理由としては、「収入が減少した」「親の経済的困窮」が上位2つです。(日本学生支援機構 平成22年 返還金の回収状況等についてより)

滞納に至るのは、学生本人が就職できずにアルバイトでつないでいるとき、就職しても就職先でもうまくいかずやめてしまったときなどの原因で、収入減になってしまったときでしょう。

さらに、多くの場合、親が連帯保証人になっており、本人の収入が減る→奨学金の支払いが困難→連帯保証人である親が支払う→親も高齢、体調不良などにより収入減→支払い困難……というようなスパイラルが考えられます。こうなると、親も子も生活が破たんしてしまいます。

子どもの大学進学を考えているならば、大学の費用は、高校までの教育費とは別に、コツコツと準備することが大切であることがおわかりになったのではないでしょうか。準備が不十分な時は、安易に奨学金の利用を考えずに前回のコラムのように収入を増やすことで打開されることもあります。大学卒業後に子どもがちゃんと自立していくためにも、なるべく借金のない社会人スタートをきらせてあげましょう。

教育費を削減できるのは小学校まで?

教育費の削減はできるのでしょうか?

中学・高校・大学が教育費支出のピークと考えると、教育資金を貯めることができるは、生まれてから小学校までの12年間。この12年間で将来のための教育資金を準備する絶好期といえるでしょう。

小学生までは貯め時あると同時に、教育費を削るとしたら小学生までのこの時期しかないでしょう。

教育資金を積み立てる余裕がない家計でしたら、習い事への支出を見直してみましょう。

私個人の思いですが、小学生までは、親とのふれあいとコミュニケーションを構築する一番大事な時期です。その観点から考えると小学生までは、習い事など外部に支払う教育費は少なく済むのではないでしょうか。

教育資金のあり方を考える

小学校を卒業して思春期を迎えると、子どもとのかかわり方に悩む時期です。この時期は、親とのふれあいよりも精神的な支えとお金が必要時期に変化します。親子のふれあいが大事な時期に信頼関係を構築できていれば、子どもが大人になる過程で、親は精神的な支えとなれます。やがて子どもが志を持った時に応援し、本当に必要な時に惜しみなく使える資金を準備することが親としてできる教育資金のあり方だと私は思います。

教育費は、親の教育方針でかける金額も大きな差が生まれます。高校受験を塾に通わず、親子で乗り切った家庭もあります。周りに左右されず、子どもが自立するまでの子育て期間、何にお金が必要か?改めて考えてみてはいかがでしょうか。​
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