池田龍也 の 経済ニュースよもやま話 第10回 経済ニュース10本の柱 番外編「ニュースの深掘りの3つのコース」

マイアドバイザー® 池田龍也 (イケダ タツヤ)さんによる月1回の連載コラムです。

経済ニュースを見るための10本の柱

シリーズ企画、経済ニュースの取扱説明書。経済ニュースの10本の柱は以下の通りです。(私見もふくめています)

① GDP
② 金融政策
③ 日本の財政
④ 景気動向を見る主な経済指標
⑤ マーケットの動き
⑥ 消費動向
⑦ 貿易
⑧ 企業活動
⑨ 世界経済のポイント
⑩ 高齢化社会の課題と諸問題

今回は閑話休題、「 ニュースの深掘りの3つのコース 」についてです。

池田龍也プロフィール

経済ニュースの流れ方

経済ニュースを追っていくときに、みなさんは、どのように情報をフォローしていますでしょうか。最近は、新聞やテレビといった昔ながらのメディアではなく、ネットで情報を追っているという方も多いかと思います。
情報が溢れかえっている中で、大量の情報の中から、何をどのように追っていけばいいのか、ひとつの考え方をご紹介したいと思います。

すでにこのシリーズでご紹介しましたが、情報の流れはこの図のようになっています。

 

 

 

 

 

 

 

①従来の新聞やテレビ、雑誌で確認する(青色の流れ)
②新聞やテレビ、雑誌などが運営している直営のサイトで確認する(緑色の流れ)
③パソコンやスマホでニュースポータルサイトを見て確認する(赤色の流れ)
(この場合、②のサイトに誘導するケースも多い)
④発表当事者が運営している直営サイトで確認する(黄色の流れ)から④まで、どこにアクセスしても情報はあふれています。

情報の量と質

情報を見る場合、通常、まずは、新聞や放送で記事やニュースを見る、あるいはネットでニュースを確認して詳しく見たければメディアのサイトにいって見る、というような流れでしょうか。

経済ニュースでも同じですが、実は経済ニュースの場合、事件や事故のニュースとはちょっと違います。といいますのは、興味があるニュースの場合、自分で深堀していく方法があるからです。

例えば、放送でいうと、一つの項目のニュースは、1分から1分半程度のものが多いのにお気づきでしょうか。1分ですと、だいたいどれくらいの分量になるのか、といいますと、アナウンサーやキャスターの読み方の早い遅いがありますが、おおよそ300字から400字程度です。おおよそ原稿用紙1枚くらい、という分量になります。

放送は活字メディアと違い、耳で聞くだけなので(最近はネットにも文字情報として掲載されますが)、一回聞けばわかるように、わかりやすく原稿を書かなければなりません。当然、原稿の内容はシンプルなものになります。

経済ニュースには3つのコース、深堀りも自由自在

興味があるニュースをより詳しく掘り下げてみたい、あるいは、詳しく知りたいという場合、どうすればいいでしょうか。ネット時代になって、情報が大量に手軽に扱えるようになった一方で、どう取捨選択すればいいのかが難しい時代になったともいえます。

ここでご紹介するのは、3つのステップです。「寿司」や「うな重」のような感じで、「並みコース」、「上コース」、さらに「特上コース」とでも名付けましょうか。

「並コース」は、1分のニュースを見ただけで終わる場合です。でも、それでは物足りない、もっと知りたいとなったら、「上コース」、10分コースで深堀します。さらにその上は「特上コース」、30分くらいかけて、じっくりそのテーマを掘り下げていきます。

このコーナーでご紹介しています経済ニュース10本の柱、①から⑩までどのテーマでも、3つのステップを踏めば深堀することができます。
「並コース」はすでにご紹介した通り、1分コース、ニュースを見たり聞いたり読んだりして終わりです。
「上コース」は、発表の当事者のホームページなどで、情報の発信元にさかのぼり、確認する方法です。さらに専門家の詳しい解説や分析を、ということでしたら「特上コース」ということで、エコノミストやアナリストという専門家がいろいろ解説、分析をしているので、それを参考にするのがいいと思います。

日本銀行の金融政策を例に情報の流れを整理

ひとつの例をご紹介したいと思います。

12月19日に発表になった、日本銀行の政策決定会合の結果に関するニュースです。日本の金融政策がどうなるのか、世界中の注目の的になっています。長年続いた金融緩和政策、低金利政策について、日本銀行が、これからどうしようとするのか、が当面の課題になっています。
第一報は昼過ぎ、各メディアが一斉に報じました。

日銀、金融政策決定会合で現状維持を決定

「日銀は、19日まで開いた金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策を維持することを決めた。市場では、日銀が早期に金融政策の正常化に向けて動くのではないかという観測も出ていたが、いまの金融緩和策を粘り強く続ける必要があると判断した」

という内容でした。(※これが並みコース)

 

 

 


(次に上コース)

日本銀行のホームページにいけば、一次情報にあたることができます。発表当事者の生の発表情報です。時に難解なこともありますが、まずはすべてがここから始まります。

当面の金融政策運営について
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2023/k231219a.pdf

植田総裁の記者会見(文字おこししたもの)https://www.boj.or.jp/about/press/kaiken_2023/kk231220a.pdf

植田総裁の記者会見(動画そのもの)
https://www.youtube.com/user/BOJchannel

動画を見れば、植田総裁が、決定内容の意味するところを丁寧に誠実に説明しているのを見ることができます。

(さらに特上コース)
エコノミストの解説、分析の例としていくつかご紹介します。それぞれの組織のエース級のエコノミストが解説分析しています。彼らは「BOJウォッチャー」と呼ばれたりします。日銀の動向に常に目を凝らしている専門家たちです。BOJとは、BANK OF JAPAN(日本銀行)の略です。

ニッセイアセットマネジメント
https://www.nam.co.jp/news/mpdf/231220_tj.pdf

第一生命経済研究所
https://www.dlri.co.jp/report/macro/300294.html

ロイターの解説記事
https://jp.reuters.com/economy/R6TKLOYGWNMZRGYCVTRH7JME2E-2023-12-19/

野村総合研究所
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/1219_2

さらにもっと広く経済リポートを探して読みたいという場合は、以下のページが便利です。

経済リポート専門ニュース
http://www3.keizaireport.com/

このページで「日銀」あるいは「金融政策」と検索すれば、たくさんの解説、分析リポートを探すことができます。

どのようなニュースでも、この3段階を踏まえれば、詳しく知ることができ、最終的には分析まで、みなさんのお手元で扱うことができます。普段は「並コース」で流しておいて、興味と時間がある場合は、「上コース」、「特上コース」へと進めていくのはいかがでしょうか。
日々流れゆくニュースも、時に気楽に深堀してみると、ちょっと味わい深いものになるのではないでしょうか。

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