受験【2012年 第2回】

【2012年 第2回 】受験 ~地域:九州・沖縄

瀬尾 由美子(セオ ユミコ)⇒プロフィール  

2月4日は暦の上では春が始まる「立春」ですが、今年の冬はラニーニャ現象の影響で、平成18年豪雪以来の大雪と厳しい寒さが続いています。全国各地で被害が続出しているようで、ニュース等で被害状況が報道されるたびに、南国鹿児島では想像もできないと心を痛めています。
被害にあわれた方たちにお見舞い申し上げます

 

さて、私立中学校や私立高校および大学入試センター試験が1月から始まっています。このコラムをお読みいただいている読者の皆さんたちの周りにも受験生の方がいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は「お受験」について、各種データを基に九州・沖縄地方の動向について確認していきましょう。

九州・沖縄地方の「お受験」動向

 「平成23年度学校基本調査の速報について」より

平成23年8月4日に文部科学省は、「平成23年度学校基本調査の速報について」を発表しています(ただし、この速報値には、東日本大震災の被害が甚大であった岩手県、宮城県及び福島県に所在する学校については、大学、短期大学及び専門学校については反映されているとのことですが、それ以外については調査の提出期限が延長されたため反映されていないそうです)。

この速報値によると、大学等の在籍者数は次のとおりとなっています。

①大学      2,893,434人(前年度より6,020人増加)  過去最高
 うち大学    2,569,716人(前年度より10,525人増加) 過去最高
 うち大学院    272,451人(前年度より997人増加)  過去最高
②短期大学     150,005人(前年度より5,268人減少)
③高等専門学校    59,220人(前年度より322人減少)

大学等に進学した人が過去最高を更新したことについては、東日本大震災の影響で企業等が採用を控えたために大学等へ進学した人が多かったことについて平成23年の3月から4月にかけて報道されていましたので覚えていらっしゃる方も多いでしょうね。

九州・沖縄地方の高等学校卒業者の大学等進学率

 前述の「平成23年度学校基本調査の速報について」で九州・沖縄地方の大学等進学率(現役進学率)を見てみると、佐賀・長崎両県で60%未満、他の県については60%以上70%未満となっています。

このことについては、鹿児島県が2011年7月22日に発表している「統計でみる鹿児島県のすがた」の「教育」部門でもわかります。
このデータは2009年度分なのですが、大学等の進学率については九州・沖縄の各県で全国平均を下回っていることがわかります(図表1参考)。

 

 

 

 

九州・沖縄地方の中学校卒業者の高等学校等進学率

しかし、中学校卒業者の高等学校等の進学率においては、福岡県と佐賀県を除いて全国平均を上回っています(図表2参考)。

 

 

 

 

図表1・2から読み取れるのは、大学等への進学率は全国平均には及ばないけれど、高等学校等への進学率は高いということでしょうか。

九州・沖縄地方の教育施設数

 上記のことについて、教育施設数の観点から見てみることにします。前述の「統計でみる鹿児島県のすがた」の「教育」で」10万人当たりの教育施設数と順位を確認してみます。

 

 

 

図表3から分かることは、九州・沖縄地方の各県では短期大学や大学の数は少なく、高等学校や専修学校の数は比較的多いということです。県内の短期大学や大学の数が少なくて進学できないとなると、県外の大学等に進学となるわけですが、親世代の負担などを考えてみると現状のような進学率になるのかもしれません。

人気の大学は? 

九州・沖縄地方で人気の大学はというと、まず各県にある「国立大学」です。高等学校についても、鹿児島県の場合ですが、私立よりも公立の高等学校の人気が高くなっています。全般的に教育費の負担が少ない学校の方が人気があり、優秀な生徒が集まり、結果として進学率も高くなっているというような状況になっています。

九州・沖縄地方の未来

 前述の鹿児島県が2011年7月22日に発表している「統計でみる鹿児島県のすがた」の中で、「人口・世帯」の部門があります。最後にこのデータの中から見えてくる九州・沖縄地方の現状及び未来について確認してみましょう。

 

 

 


このデータの中で特に注目する点は、「15歳未満対総人口比」が大分県を除き全国を上回っていることと、「合計特殊出生率(15~49歳までの女子の年齢別出生率を合計したもので、一人の女性が一生の間に生む子どもの数)」が、全ての県において全国平均以上であることです。
特に、1位沖縄県、2位宮崎県、3位熊本県、4位鹿児島県と、1位から4位を独占しているのはすごいですね。

子育て世代にエールを!

九州・沖縄地方は、温暖で過ごしやすく、親類縁者や隣人及び地域との繋がりが深いため、子育てがしやすいと考えている方たちが多いので、合計特殊出生率が高く、15歳未満のお子さんたちが多いのでしょう。実際、鹿児島県内でも若いお母さんたちがお子さんを二人三人と連れて行動なさっているのをよく見かけます。

子育てや教育には、多額の費用が必要となります。しかし、お子さんたちは社会の「宝物」です。子育て世代に最大限のエールを送ると共に、日本全国が子育てしやすくなり、合計特殊出生率も上がっていくことを願っています。

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