自費か、保険か【2009年 第 4 回】

【 2009年 第 4 回 】自費か、保険か 歯を大切にする

福島 久美子(フクシマ クミコ)⇒プロフィール

保険治療と自費治療の違い

保険治療と自費治療の大きな違いとしては、金額、耐久性、見栄え(審美)などが挙げられます。

保険治療の良いところは何と言っても自己負担が1~3割と治療費が安いこと。
「すべての人が平等に安心して治療が受けられるように」という国民皆保険の考えのもと、通常の治療ならば大抵は保険が利き、その報酬(点数)はどこの歯医者さんも同じなので安心です。

もっとも、裏を返せば歯医者さんの腕の差に関わらず同じ料金がかかってしまう、とも考えられなくもありません。
なお、自費治療しかしないという方針の歯医者さんも存在します。

治療法や使える材料には制限があるため、保険は「必要最低限の」治療と捉えておくのが良いですが、今の技術なら軽い虫歯や知覚過敏、フッ素塗布などであれば保険治療でも十分効果は期待できるようです。

これに対し歯の状態が悪くなるほど、あるいは前歯を差し歯にするなど耐久性や審美性が重視される治療ほど保険と自費との効果の差が大きくなってきます。

たとえば、詰め物や歯のサンプルを保険のものと自費のものとでそれぞれ比較してみるとその差は歴然です。同じ白にも色々あって、自費のものだとより自然でバリエーションも多く、色合わせの微調整が可能ですが、保険治療だと限られた選択肢の中から、自分の歯の色と微妙になじまないものを不本意ながら選ぶことになったりもします。

保険治療で一般的に使われるプラスチックは変色が避けられませんが、自費で使えるセラミックの場合その心配はありません。耐久性の面でも、すり減りやすいプラスチックと丈夫なセラミック、という違いがあります。

また、保険適用の金属の詰め物は金属アレルギーの原因にもなりえますが、セラミックは身体への負担が少ないと言われています。

保険治療と自費診療を使い分ける

保険でできる部分はうまく保険を使い、そうでない部分はより良い材料と技術で治療するのが理想ですが、予算との兼ね合いを考えた場合、いくつかの選択肢が考えられます。

・とりあえず保険で治す→時々取り替える→これを一生繰り返す
・とりあえず保険で治す→時々取り替える→お金を貯めて自費で治す
・自費で治すが、材料のランクを下げたり、費用を抑えた治療法を選ぶ
・自費で治し、材料・技術ともに最高のものを選ぶ

自費治療を選んだ場合でも、それで死ぬまでOKという訳ではないので、将来もまた治療が必要になる可能性はありますが、5年や10年など一定期間の保証をつけている医院で治療すれば期間中は安心です。

自費診療は予算との折り合いと納得の上で

自費治療は料金設定も自由なので、同じ治療でも医院によって10万円も20万円も違うことがあります。医院経営にかかる経費(家賃、人件費、広告費etc)や、こなせる患者数など様々な要因が絡むと思いますが、他と比べて高すぎたり安すぎたりする場合は理由を聞いて納得した上で利用したいものです。

機能回復、見栄え、耐久性などの優先順位は、治す歯の位置や状態によっても変わるので、歯医者さんとよく相談の上、自分がどの程度まで治せば満足できるかという気持ちと、予算との折り合いがつくところで手を打つ、ということになるでしょう。

最終的に決めるのは患者である私たちです。高い治療費がかかったとしても、それも毎日を快適に楽しく過ごすための自己投資の1つと考えられれば、自費治療にするのも選択肢です。どちらを選んだとしても、治療後のメンテナンスは欠かせません。

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