ホントにベストな生命保険④”病歴があるから”で生命保険の加入をあきらめていませんか?【2009年 第 4 回】

【 2009年 第 4 回】 ホントにベストな生命保険④~”病歴があるから”で生命保険の加入をあきらめていませんか?~ トピックス

松山 智彦(マツヤマ トモヒコ) プロフィール

保険料のお話をしましょう。
年齢が高くなればなるほど、死亡保険の保険料は高くなっていきます。

 


それは、年齢が高くなるほど、死亡する確率が高くなるからです。この理屈は、ご理解いただけると思います。

もし、現在糖尿病だったらどうでしょう。健康体の方よりも死亡する確率は高くなります。
保険会社としては、死亡する確率の高い人を容易に保険加入させてしまうと、健康体の方と不平等が生じてしまいます。

また、治療中の病気が原因で近日中に死亡すると、保険会社としては(しいては既存の加入者が)、大損になりかねません。だから、保険会社は、告知・審査などで健康状態等を確認し、加入してもよいかを判断します。

病歴有や、現在病気でも保険に加入できる場合があります

保険の申込時に告知や診査で、健康状態を保険会社に告げます。保険会社は告知などから契約の選択を行います。契約の選択とは、保険会社が「医学的危険(健康状態等)」「環境的危険(職業等)」「道徳的危険」などから契約すべきかどうかを判断することです。

選択の結果、”承諾”すれば、契約成立します。しかし、病歴や現在の病気によっては謝絶されることもあります。
承諾と謝絶のほかに、「保険料の割増」と「部位不担保」、があります。

「保険料の割増」とは、高くなったリスクに見合う保険料を支払うことで、標準の人と比べて保険料が高くなる代わりに同じ保障を受けることができます。

「部位不担保」とは、例えば、胃の病歴がある場合、契約時以降に胃の病気に起因するものに関して、保険給付を受けられない事です。換言すると、その他の病気や事故を起因とするものに関しては保障されます。

さらに「免責」というものもあります。これは期間(無期も含みます)を定めて、その期間は保障されないというものです。保険料の割増と意味合いは近いですが、例えば、過去の病気で完治からあまり期間が経っていない場合などに適用されます。

 

「限定告知型」「無選択型」の保険商品もあります

「限定告知型」は、一般の保険よりも告知項目をシンプルかつ解りやすくしたもの。そのため、保険会社による契約の選択を待たずに加入する事ができます。


「無選択型」は、最初から健康状態を告知しないで加入できます。但し、既往症と関係ないものについては、90日、既往症と関係のあるものについては、2年間免責になります。

いずれの場合も、通常よりリスクが高いので、保険料も高くなります。無選択型と比べて、限定告知型の方が保険料が安く、入院通算日数なども有利なケースが多いです。

「少額短期保険」もユニークなものがあります

阪神タイガースの岩田投手は、「糖尿病」であるにもかかわらず、WBCのメンバーに選ばれるほどの活躍をしています。
また、95年にお亡くなりになった元プロレスラーのミスター珍選手は、「第1級身体障害者」で人工透析を受けながらもプロレスを93年ごろまで続けていました。

「現在、糖尿病で通院治療しています」。こんな場合でも入れる保険があります。
先ほどの「限定告知型」の保険も加入できますが、ペット保険などで認知されている少額短期保険(法律改正前の”無認可共済”)の中には、糖尿病治療中の方をターゲットとした保険があります。もちろん、健康体の方でも加入は可能です。

少額短期保険には、生命保険や損害保険にはないユニークな保険があります。例えば、地震保険は、火災保険に付加する形でないと加入することができませんが、少額短期保険ならば単独で加入することができます。

過去に病気をしたことがあっても、現在、病気治療中であっても、保険に加入することを諦める必要は、ありません。
極端な例として、過去にがん(悪性新生物)になったことがあり、現在完治している場合に、加入できるがん保険もあります。

保険加入は、リスクマネジメントとして、少額の負担で大きな効果が期待できます。だからこそ、自分の判断で決めるのではなく、FPや保険募集人などに相談してみて下さい。きっと、いいリスクマネジメントの方法がみつかるはずです。

なお、契約の選択については、保険会社によって異なりますので、A社で謝絶されてもB社では承諾される事もあります。

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