地方における教育費【2011年 第1回】

【2011年 第1回】 地方における教育費 ~家計コラム 教育費(地方)~

キムラ ミキ  ⇒ プロフィール

「地方における教育費」というテーマで、コラムを書かせて頂くこととなりました。

 

 

 

 

都市部と地方における一般論の無意味さ

ファイナンシャルプランナーとして活動をする中で、これまで幾多のご相談をお受けしてきました。以前は、関東でご相談をお受けしておりましたが、現在は 拠点を山陰の鳥取県に移しております。都市部と地方の両方でご相談を受ける経験を持ちますと、メディア等々で語られる一般論というモノがどれだけ無意味なものかということを痛感することが多々あります。

今回から「地方における教育費」というテーマで、コラムを書かせて頂くこととなりましたが、この教育費も一般論は無意味なものではないのかと感じるモノのひとつ。教育費は、人生における三大資金のひとつといわれるほどあって、1,000万円、2,000万円かかるといわれる大きなシロモノなのに関わらず…。

私が目にしてきました都市部と地方の状況を思い浮かべてみますと、世間で言われている教育費の数字が、そのまま地方にあてはまるのだろうか?と少々疑問があります。このコラムでは、そんな素朴な疑問を掘り下げていき、地方で子育てをされている方々、教育費をそろそろ考えようとされている方々のお役に立てたら…と思っています。

まずは、一般論をみてみましょう

まずは、世間一般的にかかるといわれている教育費とは、一体どれくらいなのかを、文部科学省が行っている「子どもの学習費調査(平成20年度)」(公立 並びに私立の幼稚園,小学校,中学校及び高等学校(全日制)の幼児・児童・生徒の保護者を対象に、学校教育費,学校給食費,学校外活動費等に支出した金額等を調査したもの)から考えてみたいと思います。

この調査結果を基に、仮に幼稚園から高校まで全て私立のコースで教育を受けた場合の教育費を計算してみるとなんと学習費総額は約1,600万円。やっぱり、私立コースは高額ね・・・とため息がでそうな金額です。ただ、このオール私立コースは関東ではそんなに珍しいケースでもないように思います。

事実、この調査の対象となった幼稚園や各学校の都道府県別の内訳を見てみますと私立小学校および私立中学校の約7割が関東および関東の都市部の学校です。

一方で、私の住んでいる鳥取県の私立小学校、中学校の調査対象校数はゼロ。お隣の島根県も同じく、私立小学校、中学校の調査対象校数はゼロ。ふと考えてみると、鳥取県にも島根県にも私立小学校は存在しません。

また私立中学校(中高一貫校)を考えてみると、鳥取県内には2校、島根県内にはもう少し多くの学校がありますが、都心部ではよくみかける大きな「N」の マークのリュック(中学受験のための某進学塾のカバン)を背中に背負った小学生が歩いている光景は、日常風景ではありません。

ご相談事例または経験則から鳥取県の場合を考えてみると、私立幼稚園等を卒園後、公立の小中学校を経て、公立または私立高校へ進学するケースが一般的です。先述の「子どもの学習費調査(平成20年度)」のデータを利用して、鳥取県における一般ケースの教育費を考えてみましょう。

私立幼稚園等を卒園後、公立の小中学校を経て、公立高校へ進学したケースでは、教育費は約650万円。一方、私立幼稚園等を卒園後、公立の小中学校を経て、私立高校へ進学したケースでも、約790万円となりました。

ところ変われば…

関東でご相談を受けておりました時は、少なくとも中学校から私立校へ進学を検討されている方が少なくありませんでした。それは、私立校という選択肢が特別なものではなく、ごく一般的なものとして存在するからだと思います。

しかし、ません。それが良い悪いということではなく、メディア等の表面的なデータを鵜呑みにするのではなく、地域の実情に合わせた教育費を知っておくことが現実的なライフプランシュミレーション作成に役立つのではないかと思いま す。

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