気楽な気持ちで株式投資できる方法ってないの?【2012年 スポットコラム】

【2012年 スポットコラム】気楽な気持ちで株式投資できる方法ってないの? ~相談・スポットコラム

上津原 章 ⇒プロフィール

お金のふやし方についての相談

皆さんこんにちは。ファイナンシャルプランナーの上津原と申します。
お客様のライフプランを作成する中で、お金のふやし方についての相談をよく受けます。
よくあるのは、外国に投資する投資信託や債券で損をしているがどうしたらよいかといったご相談です。

リーマンショックやギリシャ危機で外国の通貨が大きく円高になったためです。円高になるリスクはいやだ、かといってもっとふやしたい。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本株への投資

そのような方に、選択肢としてお話したいのが日本株への投資です。まず、日本株を含めた株式投資の魅力とはどのようなものでしょうか。一つは値上がり益。二つ目は配当金。三つ目は株主優待です。

一つ目の値上がり益は、今はあまり期待できないように感じるかもしれません。それでも、10年前と比べて2倍以上の株価になっている銘柄もみられます。皆さんが応援したいと思っている会社の中にも、そのような銘柄が隠れているかもしれません。

二つ目の配当金はどのくらいでしょうか。予想される年間の配当利回り(10月24日現在)は、日経平均225銘柄の平均は2.1%、ジャスダック全銘柄の平均2.45%です。10年満期の日本国債の利回りは1%あるかどうかですから、魅力的に感じる利回りです。

三つ目の株主優待には、お買い物やサービスの割引券、自社商品といったものが多いようです。株主優待はおまけのようなものですが、いざ受け取ってみると次も受け取ってみたいという気持ちになったりするものです。

とはいうものの、日本株に投資するというと、なんだかおっかないというイメージがあります。事実、東日本大震災があった翌週3月15日に、日経平均が1日で1,000円あまり暴落をしました。他にも、同時多発テロ、サブプライム問題、リーマンショック、アメリカ国債の格付け引き下げといった、全世界に影響を与える大きな事件が起きると株価が大きく下がっています。加えて、日本国内は少子高齢化で人口もこれから減少傾向にある、海外へ進出している企業は為替が円高になると業績が悪くなる、といったことをお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

株式投資は危ない?

本当に株式投資は危ないのでしょうか。実は、銘柄の選び方によってリスクを抑えた株式投資も可能です。ポイントは、値上がり益をあまり期待せずに、値動きが小さい銘柄を選ぶことです。では、どのような銘柄であれば値動きが小さいのでしょうか。いくつか例をあげてお話いたします。

一つは、景気に左右されない銘柄です。例えば、食料品、医薬品、鉄道、ガス、通信といった業種があがります。これらの業種は、不景気の時でもある程度の売上が見込まれます。よって、利益のぶれも小さくなりがちです。

もう一つは、日経平均株価などの主要指数に採用されていない銘柄です。もともと投資家があまり注目していないため割安のままになっていることも多く、世界情勢によって売られることも少ないといえます。

最後に、利益や会社の財産状況から見て割安と思われる銘柄です。割安かどうかを判断するのには、一般的にPER(株価÷一株当たり利益(EPS))やPBR(株価÷一株当たり純資産(BPS)といった指標がよく使われます。現在、日経平均225銘柄の平均は、PBRで0.97倍、PERで13.03倍(10月24日現在)となっております。

これらの銘柄を探すのは一見大変なように感じるかもしれません。そのようなときは、皆さんのお住まいの地域にある大きな会社を思い出して、実際にインターネットで株価や値動きを調べてみるとよいでしょう。

最後にお話したいことがあります。値動きの緩やかな銘柄であっても、リスクはゼロにはなりません。世の中の急激な変化によって一時的にでも株価が暴落することがあります。加えて、会社に魅力ある商品がなくなったり不祥事があったりすると株価が上がらなかったり配当金が少なくなったりすることがあります。一つの銘柄に集中して投資しない、普段の生活資金は別途用意しておくなど、ゆとりある投資をするための心の準備を常に心がけてください。

皆様の豊かな生活を心よりお祈りいたします。.

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