突然の出費、どうまかなう?【2009年 第 5 回】

【 2009年 第 5 回 】突然の出費、どうまかなう? 歯を大切にする

福島 久美子(フクシマ クミコ)⇒プロフィール

治療費がすぐに準備できないという時、検討したいのがクレジットカードやデンタルローンです。

金利や支払い方法、借入先など複数パターンを比較検討して、無理なくおトクな方法を選びたいものですね。

クレジットカード払い 

クレジットカードが使える歯科医院は増えてきています。メリットは手軽に使えることやポイントが貯められること、一括払い・2回払い・ボーナス払いなら手数料がかからないことなど。
年利の目安は12%~15%と高めのものが多いので、手数料がかかる3回以上の分割払いやリボ払いにする場合は、手数料を含めた総返済額がいくらになるか、ホームページなどでシミュレーションして他の方法とも比較してみるのがおすすめです。

デンタルローン

クレジットカードの分割払いに比べ、一般に長い支払い期間が選べて利用限度額も大きいのが、信販会社のデンタルローンや銀行の多目的ローンなどです。支払い回数は最長で60回~84回、限度額は200万円~300万円程度のものが多くなっています。支払い回数が多くなるほどクレジットカードより有利になる場合があるので要チェックです。

 信販会社 - 実質金利ゼロも!?
歯医者さんが信販会社と契約し扱っているデンタルローンは、信販会社が患者に代わって治療費を立替え、患者は信販会社に分割で返済するというもので、申込窓口は歯医者さんです。
年利の目安は8%~14%程度。ねらいめは、24回や36回など一定回数まで歯医者さんが金利手数料を負担してくれるタイプのもの。治療を受ける歯医者さんでこのタイプのローンの扱いがあればラッキーですが、患者負担という医院もあるので確認が必要です。

○ 銀行 - 取引銀行の優遇をチェック
銀行や信用金庫の多目的ローンの年利の目安は6%~10%。住宅ローンを借りていたり、給与受取口座にしているなど、取引の実績に応じて更に優遇が受けられる場合があります。
信販系に比べ借入要件は厳しめで、契約の際窓口に出向く必要があるなどの手間はかかりますが、優遇の幅が大きければ金利面でぐっと有利になる可能性があります。

○ クレジットカードの会員向けローン - お得意さま&目的限定でさらに安く
クレジットカードの会員向けローンの中でも、使いみちを歯の治療や医療に限定したものなら通常のクレジットカード利用よりも低利になることがあります。
たとえば、三井住友VISAのカード会員向けローンの「医療」タイプは、プラチナ・ゴールド会員は年利9%、一般会員は12%。三井住友VISAのカード払い(例:10回の分割払いで年利14.25%)を選ぶよりも低利です(金利は三井住友VISAカード ホームページより、2009年5月1日現在)。

こんな方法も - 銀行の総合口座貸越(自動融資)

銀行に総合口座があり、かつ定期預金の残高があれば定期預金を担保に自動融資を受けるという方法もあります。定期預金の合計の90%または200万円のいずれか少ない金額まで、定期預金の金利に0.5%程度上乗せされた金利で借りられます。
これとは別に、利付国債や地方債でも額面の80%まで借りられます。歯医者さんでクレジットカードやデンタルローンの扱いがないという時にも、候補になる方法です。

以上、資金面での歯のトラブル対処法をご紹介しました。金利その他の諸条件は金融機関によって異なりますので、借入の際にご確認下さい。

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