同じ病気でも入院費が違うのはなぜ?【2009年 第 9 回】

【 2009年 第 9 回】同じ病気でも入院費が違うのはなぜ? エコライフ

 江口 久美子(エグチ クミコ)

先日生まれて初めて入院したAさん。

Aさんは、入院のしおりや病院内に以下のようなことが書いてあるのに気付きました。

 

「当クリニックは有床診療所入院基本料1を算定しております」

病院と診療所の違い

あなたは「○○病院」「○○医院」「○○クリニック」「○○診療所」の違い、分りますか。これらは大きく分けると、「病院」と「診療所」の二つに分けられます。
では、病院と診療所の違いは何でしょう。設備やベッド数、看護士の人数などの規模の違いであることはなんとなく想像できそうですね。

もう少し詳しく言うと、「病院」はベッド数が20床以上の医療機関で、「診療所」は入院施設がまったくないかベッド数が19床以下の医療機関のことを指します。
「○○クリニック」「○○医院」などは、「診療所」になります。

入院基本料の違い

Aさんが入院したクリニックは「診療所」に分けられるので、入院費用が安くついたようです。では、病院と診療所でどれくらいの差があるのか詳しくみていきましょう。

まず、入院基本料(入院費)は、その医療機関に患者さんが平均何日間入院していたか(平均在院日数といいます)や、看護士1人が受け持つ入院患者の数などによって違ってきます。

厚生労働省のホームページを見てみると、病院の場合の入院基本料は入院14日以内では1日あたり最高で15,550円(一般病棟入院基本料、7対1基本料)で、最低でも9,540円(一般病棟入院基本料、15対1入院基本料)かかります。

一方診療所(医院)の場合は、入院7日以内は1日あたり最高で8,100円(有床診療所入院基本料1、看護職5人以上)で最低では6,400円(有床診療所入院基本料2)です。

本人負担額はこの金額の1割から3割になります。
仮に本人負担が3割の人が入院した場合、病院と診療所の最高額と最低額では1日あたり2,745円の差がでてくることとなります。

入院費以外の選択肢

病院や診療所を選ぶとき、医療技術、医師との相性、医療設備、立地、ホスピタリティなどたくさんのことを考えて医療機関選びをする方が多いと思います。

Aさんの場合は、今回入院したクリニックの医師に普段から夜間や救急の場合でも対応してもらっていたこと、看護士も含めてホスピタリティが高かったこと、家族の会社から近い立地にあったことなどの理由からこのクリニックをかかりつけ医としていたため入院先に選びました。

診療所は、入院費が安いだけでなく、地域に密着した医療施設として比較的高度な医療の提供から高齢者の医療や介護の受け入れ、終末期の医療を担ってきているところも多くあると思います。

診療所の入院費は病院に比べて確かに安いですが、「安いから」という理由だけで医療機関選びをする方は少ないでしょう。
終末期医療や大病院で手術を受けた後に、「ゆっくり入院してリハビリをしたい」という方などは診療所を紹介してもらうのもいいかもしれません。
診療所の特性を知った上での上手な活用例と言えそうですね。

医療機関選びをする時は、希望する条件を挙げてみてトータルで考えて医療機関を選びたいものです。

  • コメント: 0

関連記事

  1. 走るからには必要不可欠といえる~任意 保険編【2012年 第3回】

  2. 田舎暮らしのホントのトコロ「ご近所づきあい」【2008年 第10回】

  3. 敬老の日に思うこと ~九州・沖縄の平均寿命&傾向~【2012年 第9回】

  4. スマート家庭経営への道~高いものVS安いもの【2014年 第6回】

  5. 大衆長寿時代を生きる【2012年 第9回】

  6. 夏のボーナス in 山陰【2012年 第7回】

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。