子どもにかかる費用の意外な落とし穴…新年度の“家族の生活スタイルの変化”から携帯電話の料金見直しを【2008年 第5回】

【2008年 第5回 子どもにかかる費用の意外な落とし穴…新年度の“家族の生活スタイルの変化”から携帯電話の料金見直しを】地域コラム 近畿

高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒ プロフィール

 

 

 

 

 

 

この春以降、家計を直撃する身近なモノの値上げの話題が多くて、ため息が出てしまうことばかり…。
でも、そこを何とかやりくりしていかなくてはなりません。
こうなってくると、「教育費は“聖域”だから、他の費目は節約しても、子どもにかかる費用だけは減らしたくない…」とも言っていられない状況になってきます。
たしかに、なかなか手をつけにくいところかもしれませんが、ポイントを抑えてムダな支出は減らしたいところです。

今どきの子どもにかかる費用で、意外と見落としがちなポイントとなるものがあります。
それは…携帯電話に関する費用です。

家計簿を計上する際には、携帯電話に関する費用を、固定電話と同様に「通信費」としている場合が多いと思います。
ただ、携帯電話の場合は、家族それぞれが使用していることもケースが多く、家計を見直す際には、個人個人の使用スタイルにあわせて適切な支出になるよう考えていく必要があると思います。

最近のデータによると、自分専用の携帯電話の所有率は、小学校高学年で約3割、中学生で4割を超え、高校生では9割を超えています。

前々回の私のコラムで、「家計年度」について取り上げました。
わが家もそうですが、子どものいる家庭の場合、子どもの進学や進級にともなって、4月から生活スタイルが変化した方も多いことでしょう。
子どもの年齢が上がるにつれて、所有率とともに毎月支払う通話料も増加していく携帯電話。
私は、教育費の一つとして、こづかいとからめて考える必要があるのではないかと思っています。
新年度の生活が落ち着いてくるこの時期、年に一度の見直しをするよい機会ではないでしょうか。

毎年の見直しが効果的な理由がもう一つあります。
携帯電話は各会社の競争が激しいため、さまざまなサービスが提供され、めまぐるしく変化していくからです。

そのため、契約した時に選んだ割引制度やプランが、最初は一番良い選択であったとしても、その後、もっとお得なサービスができていたり、使用スタイルが変化したりすることで、いつの間にか費用にムダが発生していることがあるのです。

わが家も先日、携帯電話の見直しを実行してみました。
まず、家族全員分の請求書を手元において、契約会社のサイトでいざシミュレーション!以前にくらべ、各社のシミュレーションサイトもどんどん使いやすくなっています。
その結果、新しくできた割引制度に変更した方が安くなることがわかりました。
夫と私は約250円、息子は約500円。3人を合わせると月々約1000円です。

一方、息子は、友達とのメールがだんだんと増えており、約束している上限金額をたまにオーバーする時がありました。
超えた分に関しては、こづかいで差額を支払うルールとしています。
もちろん、パケット割引サービスにすれば上限を気にせず使えるわけですが、もしも、そうするのであればその分はやはりこづかいから支払うこととしているので、彼なりに自分でコントロールしてきたのでした。
携帯を持たせて約3年近くになりますが、オーバーしてしまったのは2、3回です。
しかし、4月から自身も高校生となり、今まで持っていなかった友達も高校生になったのを機に持ち始めたようで、一気にメールが増加!
さすがに、彼自身、シミュレーションの結果を見て、月1000円のパケット割引サービスを利用することに決めました。

…というわけで、新しいサービスへの変更で得になる金額と、使用スタイルが変化したことで追加することになったプランの金額が、たまたま同じで結果は差し引きゼロとなりました。
でも、内容的には、息子自身が、自分の使い方を改めて見直した上で選択したことは、とても意義のあるものになったと私は思っています。

各社ごとのシミュレーションサイトもありますし、各社をまとめて比較できるサイトもあります。

携帯電話のサービスはとても複雑ですね。
でも、家族の人数分が必要な時代になりつつありますから、親子でいろいろと話し合い、ネットを活用しつつ、各家庭にムダのないサービスを差がしてみて下さい。

ちなみに。総務省が「ケータイソムリエ」という携帯電話の販売員への資格を認定する制度を検討中だとか。
販売店で尋ねてもなかなかわからないですもんね~。
「わかりやすく説明する人」よりも、しくみ自体をわかりやすくしていただけるとよいのですが…。

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