「地球温暖化」を考える(2)【2008年 第7回】

【2008年 第7回 「地球温暖化」を考える(2)】地域コラム 甲信越・北陸

田中 美紀子(タナカ ミキコ)

 

 

 

 

 

地球温暖化の主な原因であるCO2、その排出量(2005年)を国別に比較すると米国が22%、中国19%、日本は4番目で4.7%となっています。国を超えて地球規模でCO2排出量の削減を実行しなければいけない段階ですが、まずは身近なところから考えてみたいと思います。

家庭でのCO2削減の取組みとして、我が家では、ガソリンの大幅値上げもあって車には極力乗らないでバス・電車などの公的交通機関を利用するようにしています。しかし、北陸地方は一家に複数台持つような車社会、公的交通機関も充実していないため通勤や買物に車が必要な家庭では、車に頼らないで生活するのは難しいと思います。

どの家庭でも取組みやすく効果がでるのは電力ではないでしょうか。家電製品で電気使用量の多い順番は、エアコン、冷蔵庫、照明器具となります。

夏は、ベランダにゴーヤ・キュウリ・朝顔などの蔓性植物を植えて緑のカーテンを作ると、涼しさと安らぎを得ることができしかも食材になって一石三鳥、また洗濯物は絞らないで干してベランダに水滴を落として冷却するなどの工夫で、エアコンはなるべくつけないで扇風機を大活用。
冬は、テーブルとイスの生活から炬燵の生活へ切り替えるとリビングでのエアコン使用量はかなり減ります。

また、電気はスイッチを入れる際に多く流れるため、家電製品は頻繁にON・OFFしないことです。電気掃除機は吸引力に「強・中・弱」とあります。強と弱では電気量に3倍の開きがありますが、畳・フローリング上では吸引力に差はでないので、弱或いは中でなるべくON・OFFしないで使うことを心がけています。

何だか涙ぐましくなってきましたが、光熱費も値上がりする現状では生活防衛する必要もあり、いい情報をキャッチして自分なりのアイデアで楽しくCO2を減らすことを日常生活に取り入れたいものです。

家庭で直接使用する水光熱だけではなく、「食」にもCO2を減らす考え方があります。「フード・マイレージ」といって、食物の重さと輸送距離を掛け合わせた数値でt・kmで表示します。1994年に英国の消費者運動家ティム・ラング氏が提唱し、生産地から食卓までの距離が短い食物を食べた方が輸送に伴う環境への負荷が少ないというものです。

日本でも「地産地消」といって地元で獲れた魚介類や農産物を地元で食べましょうという運動がありますが、目指しているところは同じだと思います。私も近くのスーパーで(もちろんマイバック持参)、県内の輪島港で水揚げされたカレイや甘エビ・タコなどを買うと安くて新鮮、何よりおいしいことを実感します。

日本全体の「フード・マイレージ」(輸入相手国別の食料輸入量×輸送距離)をみると2007年に約9000億t・kmで世界一、韓国・米国の3倍となっています。(下図参照)一人当たりでみてもやはり世界一だそうです。カロリーベースで食料自給率39%と、先進国の中でも低さが際立っている日本、食料を輸入に頼らざるを得なくなっているのは理解できますが、長い距離を運んでいる間のCO2排出量は相当なものと思います。

日本はこれだけの食料を輸入している一方で、年間2000万tもの食料を廃棄しているという現実があります。加工段階で400万t、賞味期限切れなど流通段階で600万t、飲食店・家庭での食べ残しなど消費段階で1000万t。

「もったいない」という日本特有の美徳の精神は一体どこへ行ってしまったのでしょうか。「食べ物を粗末にする者は食べ物に泣く」という気がしてなりません。

飲食店や家庭で出された料理は残さないようにする一方、飲食店でも家庭でも廃棄するものを極力減らす努力を心がけたいものです。また、大都市では難しいですがなるべくフード・マイレージの低い地元の魚介類・農産物を買うようにすると、CO2削減と同時に地元の水産漁業・農業支援に役立ち、ひいては自給率のアップにもつながるのではないかと思います。

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