米国不動産事情IV:アメリカのレストランビジネスの現状【2010年 第 10 回】

【 2010年 第 10 回】米国不動産事情IV:アメリカのレストランビジネスの現状 ~ アメリカ事情

 竹内 守(タケウチ マモル)

映画「ザ・コーブ」

皆さんは、「ザ・コーブ」と言う映画をご存知でしょうか。第82回アカデミー賞で、長編ドキュメンタリー映画賞受賞他、世界中の映画祭で23冠も受賞し、日本でも今年7月3日から全国順次ロードショーが開始されている作品です。
世界中で論争を巻き起こしている日本のイルカ漁。環境か?食文化か? イルカにとどまらず捕鯨の問題点までもあぶりだした今年最大の問題作と言われているそうです。
その是非についてはここで述べるつもりはありませんが、今回のアメリカのレストランビジネスをお伝えするにあたって格好の材料だと思い、敢えてこの映画について触れてみました。

というのも、アカデミー賞を受賞した直後に、この映画のプロデューサーの下で働いていた人物が、サンタモニカにある、ハリソンフォードなども常連として連ねる某有名・高級寿司レストランに客を装い侵入し、提供された食品(クジラの寿司)を密かに撮影・持ち出し、米国政府内の関連当局に提出したことにより同レストランとシェフ(日本人です)が、海洋哺乳類保護法違反で訴追され、そのわずか10日後に同レストランは閉店へと追いやられるといったことがあったからです。当時は、こちらの日本番組や、ローカルの番組でも大々的に取り上げられていました。私自身も食事に行った経験があり、平日の夜にも関わらず多くのお客さんで盛況だったことを覚えております。

閉店に追いやられた原因こそ極端ではありますが、このような高級レストランでも閉店や吸収・合併などの憂き目にあうことがあります。つい先日も、ブッシュ元米大統領と小泉純一郎元首相が会食したことで有名な高級居酒屋店でビバリーヒルズに2007年大々的に開店した店が、当時出資した金額の半額程度で経営権を中国人投資家に移譲されたという話も聞きました。弊社オフィスの目と鼻の先にある昨年12月にオープンしたばかりの日系ホテルの中にも同店が出店していますが、評判は今一のようです。

レストラン間の競争が激しいロサンゼルス

特に、ここロサンゼルスは、東京、ニューヨーク同様、様々な人種が暮らしているため、レストランも様々な国のレストランがあり、私も色々な国の料理を楽しむことが出来ています。ただ、その分レストラン間の競争も激しく、味はもちろんのこと、食材の質、サービス内容や、評判などにより浮き沈みが激しいようです。
また、米国内あるいは、各都市・地域の景気などにも当然左右されるところではありますが、この辺のことは特にアメリカに限ったことではないでしょう。

レストラン売買ビジネス

不動産エージェントと言いますと、通常は住宅の売買等を扱う者と思われていますが、レストラン等を含めたビジネスの売買も扱うことが出来ます。逆に、レストラン売買は、不動産エージェントである必要はなく、下記のようなサイトがあり、住宅のリスティングとは違い、誰もが見ることが出来るようになっています。先に挙げたような有名なレストランから、大手フランチャイズ店、街中にあるスタンドタイプのホットドッグ店まで様々なレストランが掲載されています。立地条件、売上高、アルコールの提供ができるかどうかなどで、値段も様々です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近のレストランを含めたビジネス売買の傾向としては、売買価格の下落が続いています。
同時に、レント代もピーク時(2008年)から19%ほど下落しています。(カリフォルニア州平均)

リーマンショック以降、接待費カットどころか接待費がゼロという事態に追い込まれた企業は珍しくありません。その影響で売り上げが上がらず、売却を希望する店が急増したため、買い手の言いなりという状況が生まれています。売却できる店はまだましなほうで、買い手が見つからない店などは、夜逃げという最悪の結末を迎えることもしばしば有ります。

アメリカの景気が上昇しない限り、こうした傾向は続くものと思われます。
景気上昇のカギを握ると言われている、住宅市場の動向は気になるところです。

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