外出先での歯磨き事情【2009年 第 8 回】

【 2009年 第 8 回 】外出先での歯磨き事情 歯を大切にする

福島 久美子(フクシマ クミコ)⇒プロフィール

進化するオフィスのトイレは、快適歯磨き空間

いつの頃からか、ランチ後のオフィスビルの女性トイレは歯磨きする女性社員でいっぱい、という光景が日常的に見られるようになりました。

1日3回以上歯を磨く人は増えており、平成17年の厚生労働省の歯科疾患実態調査によればその割合は21.1%で、6年に1度の調査ごとに少しずつ伸びてきています。また、歯磨きメーカーの行った調査では、オフィスで働く女性の半数以上がお昼の歯磨きをしているそうです。

2003年頃にオフィスビルが大量供給されたことで、テナント誘致のため付加価値をつけるべくトイレの機能を競い合った結果、オフィスビルのトイレの快適性やデザイン性がぐんとアップしたことも歯磨きする人が増えたことの一因になっているようです。

化粧ポーチなどの小物収納棚の設置は今や当たり前で、化粧直し専用のスペースがあったり、洗面ボウルの間隔が広くとってあったりと、より快適にお化粧や歯磨きをしたいという働く女性のニーズを意識した配慮が各所に見られるようになりました。

ちなみに、民間の調査会社が行ったアンケート(回答数:7,195名)では、歯磨きはオフィスのトイレで行うことの4番目に上がっています:

 

≪外出先の洗面所で行うこと≫

 

 

 

 

 

(出典: マイボイスコム株式会社 アンケート「洗面所の利用について」)

歯磨きに注目した設備としては、コップを使わなくても吐水口を上向きに回転させて口がゆすげるタイプの水栓レバーや、使用後にボタンを押せば洗面ボウルを自動洗浄してくれる歯磨き専用の洗面台などが各メーカーから発売、設置されています。

オフィスを出ると・・歯磨き難民!?

オフィスワーカーでない人が、外出先で歯磨きできる場所を探すのは意外と大変です。
衛生面や設備面から、歯磨きに適した場所を見つけるのは思ったより簡単でなく、いつでもどこでも磨けるという訳ではないんですね。

外出先で歯磨きする時困ったこととして、次のような点が挙がっています:

≪外出先の洗面所で歯磨きする際に困った点≫

 

 

 

 

 

 


(出典: マイボイスコム株式会社 アンケート「洗面所の利用について」)

清潔さや広さ、周りに迷惑でないか、荷物を置くスペースがあるか、そこにある蛇口の水を口に含むことに抵抗がない環境か、など様々な条件を全てクリアする場所を歯磨きのたびに外で見つけるのはなかなか困難です。

歯磨きのためのお気に入りの場所を探してみては

比較的使いやすいのは新しめの商業ビルやデパート、ホテルなどでしょうか。催しがない日のイベントホールや会議場なども穴場です。どのビルの何階のトイレ、などと歯磨きのためのお気に入りの場所をいくつか探しておくと効率的です。

高層ビルから富士山を眺めながらの眺望歯磨きや、洗面所にまでレッドカーペットが敷かれたホテルでのひとときの優雅な歯磨きなど、歯磨きタイムをより楽しめる場所を色々探してみるのも面白いかもしれません。

最近は駅の有料化粧室が増えたり、ドリンクサービスまでついた有料パウダールームなるものまで登場してきており、利用状況も上々と聞きます。お金をかけてでも快適空間を望む人が増えているということなのでしょう。

そうしたスペースがさらに進化すれば、いつか各種歯磨きグッズを備えた歯磨き専用のスペースができないとも限りません。もしそうなれば、外出先での歯磨きはよりスムーズにそして快適になるのではないかとも思います。

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