[住宅]データから見る地域の特徴 ~福岡の住宅事情をみてみると・・・【2006年 第1回】

【2006年 第1回】[住宅]データから見る地域の特徴 ~福岡の住宅事情をみてみると・・・

平川 すみこ(ヒラカワ スミコ)⇒ プロフィール

「山笠があるけん博多たい」
そう、博多っ子は祭り好き。博多祇園山笠の時期(7月1日~15日)になると、仕事そっちのけで祭りに励む。

そんな熱い博多っ子気質と人情が溢れる街、それが福岡です。

 

政令指定都市、福岡

福岡は人口140万人を擁する政令指定都市であり、多くの官公庁の機関や企業の本社、支社が置かれています。
九州、そしてアジアの玄関口・交流拠点として進化を続ける国際都市でもあり、また、人口当たりの学生数が全国の政令指定都市でも京都市に次いで2位という学術都市でもある福岡。
進学、就職はもちろん、転勤で大勢の人が福岡にやってきます。

福岡の住宅事情

そんな福岡の住宅事情はどうなっているでしょうか。
◆持家VS借家(平成15年)
・全国・・・持家比率 61.2%、 借家比率 36.6%
・福岡県・・・持家比率 54.3%、借家比率 43.9%

全国平均より劣るものの、福岡でも借家よりも持家比率の方が高いですね。
また、この持家比率は過去より上昇してきています。
ちなみに、持家住宅の延べ面積は118.2㎡で、首都圏や関西圏に比べると、若干広めのようです。
・東京都 93.3㎡、 神奈川県 100.0㎡
・大阪府 102.5㎡、京都府 114.4㎡

◆一戸建VS共同住宅(マンション・長屋など)(平成15年)
・全国・・・一戸建比率 56.5%、 共同住宅比率 43.2%
・福岡県・・・一戸建比率 49.5%、共同住宅比率 50.2%

全国的に一戸建の比率は減少傾向にありますが、福岡県では平成15年には半数をわっている状況です。
人口は増加していますので、それに対応するため、住宅は共同住宅で増やしていくしかないというところでしょうか。
【「総務省 社会生活統計指標 -都道府県の指標- 」より】

高齢化と住宅事情

最後に、福岡を含む九州における高齢化と住宅事情をみてみましょう。
◆高齢者のいる世帯割合(平成12年)VSバリアフリー住宅(※)割合(平成10年)
(※)バリアフリー三点セット(段差の解消、手すりの設置、幅広の廊下)が確保されたバリアフリー住宅
・全国・・・高齢者のいる世帯割合 約34%、バリアフリー住宅割合  1.9%
・九州・・・高齢者のいる世帯割合 約37%、バリアフリー住宅割合  1.63%
資料が少し古いのですが、全国に比べると九州は約5年早いスピードで高齢化が進行しているそうです。
それに対し、バリアフリー住宅の割合は全国より少ないという現状は、住宅施策の大きな課題であるといえるでしょう。

【「九州地方整備局 九州のすまいビジョン」より】

自分の好きな街で、いつまでも安心して暮らせる住宅環境を、行政とともに私たちも作っていきたいですね。

 

【2006年02月8日00時00分】

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