「管理会社との正しい付き合い方」【2008年 第3回】

【2008年 第3回 「管理会社との正しい付き合い方」】マンション管理コラム

佐藤 益弘(サトウ ヨシヒロ)⇒ プロフィール

 

 

 

 

 

 

国土交通省が行う「マンション総合調査(平成15年度)」で“管理会社への委託状況”を見てみると、86.4%の管理組合が全部または一部を管理会社に業務委託しているようです。
一方、自主管理の割合はわずか7.7%しかないことから、管理会社への委託度の高さが伺えます。
と、言うことはマンション管理をうまく行うには、良い管理会社を見つけるとともに、業者と上手にお付き合いしていくことが重要になります。

こうした現状は以前から続いており、平成13年8月には「マンション管理適正化法」が施行されています。
この法律は管理組合を保護するために、管理業者に一定の基準を設け、粗悪な業者を排除することを目的にしています。
この法律を遵守することで会計収支(資産管理)や出納事務、維持修繕の企画および実施に関する基幹事務がしっかり行われるようになるはずです。

管理会社と上手に付き合っていくには、まず、管理会社がこの法律をきちんと守っているかどうかが最低条件となります。

そして、最も重要な点は「管理委託内容」です。
第一回でもお話したように管理を行うのは“管理組合”ですから、「管理組合がお金を払って管理のプロへ業務を委託している」ということにすぎないのです。
この構図が根底にあることを再認識して主従関係を明確化し、「付き合い方のルール」を決めていくことが大切です。

つまり、全部委託している管理組合は「全部」=「だまっていても自主的に業者が管理をしてくれる」というわけではないのですから、“誤解”しないようにしてください。
さらに「何をお願いしているか」委託内容を明確にすることで、この「全部」の範囲を明らかにすることも重要です。
築年数や規模、地域などのマンションの特性や居住者のニーズも千差万別ですから、当然、各々のマンションで必要な管理内容は異なり、必要に応じて委託内容を選択しなければ、その効果は半減し、十分な満足も得られなくなるでしょう。

国土交通省では管理委託契約に関する「標準管理委託契約書」を作成・公表し、業務委託時のひな型として多くの組合が活用しています。
数年に1度は内容が一部改訂・追加されており、近年、契約更新時に重要事項説明が必要となったことを踏まえ、更新の申入れ時期を3ヶ月前までと明記すると同時に従前の自動更新条項を削除しています。

管理会社へ管理を「委託」することは避けられないとしても「依存」しないよう心がけること、それから互いの信頼関係を継続し、よきパートナーとしての関係を維持してもらいたいものです。

このコラムは、熊本日日新聞(2003年7月28日)に掲載された「快適マンション考」を加筆修正したモノです。

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