毎月分配型の投資信託について【2011年 第24回】

【2011年 第24回】 毎月分配型の投資信託について 相談コラム

恩田 雅之(オンダ マサユキ)⇒ プロフィール

相談内容

  • 相談者 Yさん(28歳) 女性
    普通預金で貯めたうち、100万円を使って資産運用をしようと考えています。
    銀行の方に聞くと、外国の債券で運用する毎月分配型の商品は人気があると言って勧められました。
    分配金を受取るコースと再投資するコースの2つがあるようなのですが、どちらを選択すればいいのでしょうか。

    回答

    社団法人投資信託協会の「投資信託に関するアンケート調査報告書」によると、投資信託保有者の半分弱が60歳以上になります。50歳以上でみますと投信保有者の70%以上になります。ですから、投資家の要望として「年金+α」の「α」にあたる毎月分配型の商品が人気になります。
    最近では、基準価額の値動きよりも「α」に当たる分配金の多寡によって、商品を選択する傾向があります。

今回、Yさんが検討されています、毎月分配型の商品は、分配金の受け取り方が2種類あります。「分配金受取コース」と「分配金再投資コース」です。

「分配金受取コース」は、分配金が支払われたら、指定した口座に振り込まれるコース
「分配金再投資コース」は、分配金を現金で受取らず、同じ投資信託に再投資するコース
です。

特徴は、
「分配金受取コース」では、指定した口座に支払われた分配金の分だけ現金が増える
「分配金再投資コース」の場合は、再投資で購入できる口数分だけ総口数が増える
になります。

例として、基準価額が10,000円のAという投資信託を1,000,000円購入した場合で説明します。購入手数料は考慮せず。基準価額の値上がり分は、分配金として支払います。ですから、分配金支払い後の基準価額は10,000円になります。6ヶ月間の推移を比較したものが下の表になります。分配金に対し10%の税金が掛ります。

 

 

 

 

 

基準価額1万口に対して100円の分配金の場合は、
(1,000,000円×100円÷10,000口)×(1-0.1(税率))=9,000円が支払われる分配金になります。

「分配金受取コース」は、投資金額は、1,000,000円で変化しません。
受取分配金は、9000円×6か月=54,000円分現金が増えます。
合計で1,054,000円になります。

「分配金再投資コース」は、毎月口数が増えることで、投資金額が1,055,174円に増えます。
受取分配金は、0円です。
合計で1,055,174円 になります。

再投資コースの方は、口数の増加に併せて分配金が増える関係で、合計の運用益では、
1,055,174円-1,054,000円 =1,174円分だけ、分配金受取コースより多くなります。

ただし、基準価額は景気の状況などで上昇したり、下落したりしますので、一概に受取コースが不利で再投資コースが有利と判断することはできません。しかし、再投資コースは複利の効果を得ていることが確認できます。

また、基準価額は、上の例のように一定ではなく毎日のように変動しますので、再投資コース場合は、その時々の基準価額で購入するができるだけの口数を購入することになります。同じ分配金の額でも、基準価額により、購入できる口数は変わります。
基準価額が低い時には多くの口数を、高い時には少ない口数を購入することになります。その購入方法を、「ドルコスト平均法」と言い、購入単価を下げる効果が期待できる購入方法になります。

Yさんの場合は、28歳と若いので再投資をしながら、投資資産を増やすことを目指した方がいいかと思います。ただし、ある程度、基準価額が上昇して投資資金が増えた段階では、部分的に解約することで利益を確定することも考えておきましょう。

また、分配金には、普通分配金と特別分配金があり、普通分配金には10%税金が掛ります。特別分配金は元本の一部払い戻しになりますので税金が掛りません。普通分配金をもらっている時は儲かっている。特別分配金をもらった時は損失が出ていると判断しながら、運用報告書などで運用状況を確認することを忘れずに行ってください。

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