金融商品① 銀行窓口で初めて投資信託を買う時【2010年 第 8 回】

【 2010年 第 8 回 】金融商品① 銀行窓口で初めて投資信託を買う時 ~消費者力をアップしよう

福島 久美子(フクシマ クミコ)⇒プロフィール

資産運用相談時におさえておきたい6つのポイント

ある午後のこと、銀行のロビーに高齢男性の穏やかならぬ声が響き渡りました。
「こんなことになるとわかっていたなら、絶対に買わなかったよ!」
男性は勧められて買った投資信託の運用が思わしくなく、騙されたような気分になり銀行にクレームしにきたようでした。

こんなはずじゃなかったのに、とならないためにも大切なのは、購入時です。銀行の窓口で相談する時、おさえておきたい6つのポイントをご紹介します。

正確な情報を伝える

資産運用の相談窓口を訪れると、多くの場合、相談開始後の早い段階でお客さまカード(名称は金融機関により異なる)を使ってあなたの年収や保有する金融資産の額、運用経験、余裕資金での運用か、投資に対する考えなどについてのヒアリングが行われます。

カードへ記入を依頼されたら、項目を1つ1つ確認しながら事実を書いていきましょう。わからないことがあれば遠慮せず担当者にどんどん質問してOKです。

大切なのは、「事実を知らせる」ということ。ここで小さな見栄や偽りは禁物です。なぜなら、顧客の状況や目的に合った商品を提供するための必要な情報収集なので、まずは消費者側が正しい情報を提供しなければ意味がなくなってしまうからです。

リスクの説明をしっかり受ける

ヒアリングした情報を元に、担当者が説明や商品の提案をします。

投資が初めてという場合には、どんなリスクがあるのか、預金とはどんな点が違うのか、資金の流れや管理がどうなっているのかという基本をまず確認しておきましょう。もし担当者からそのような説明が一切なく、かつ、投資信託の「元本割れ」の可能性についての明確な説明もなければ、その対応には問題があると思われます。

最低でも2つ以上の商品の説明を受ける

何か興味のある商品はありませんか?と聞かれても、わからなければ無理に挙げる必要はありません。その場合、人気があるとか運用実績が良いという商品の提案をされることがあります。

人気があるといっても必ずしもあなたにぴったりの商品とは限りませんし、実績は過去のものなので将来も良いとは限りません。あくまで選択肢の1つととらえ、もし1つの商品だけに偏った説明になりそうなら、他に1つでも良いのでタイプの違う他の商品についても話を聞いてみましょう。他の商品と比較することで、それぞれの商品のイメージがより掴みやすくなります。

聞いておきたいポイントとしては、
・商品の特徴・・運用方針や投資先、手数料や固有のリスク、注意点
・商品の現状・・基準価額、分配金の現状と推移
などが挙げられます。

あまり多くの商品の説明を受けても、何が良いかかえってわからなくなってしまうことがあるので、窓口では、2~3種類の商品に的を絞りじっくり説明を聞いてみるのがよいでしょう。

プラスアルファの情報も聞いてみる

銀行の資産運用窓口は情報の窓口でもあります。

商品説明を聞く以外にも、株や為替の動きや世界経済の最新状況などの投資環境、どのような考えで運用をすればよいのかといった一般的な話まで、資料を使って色々と教えてくれますので、ぜひ聞いて参考にしましょう。

ただし知識の幅や話のわかりやすさは担当者により様々ですので、他支店あるいは他行でも説明を受けてみるのがおすすめです。

わかったフリをしない

説明が今ひとつわかりにくい時や難しい言葉を使われた時、聞いている自分の知識や理解力がないのか、などと悩む必要はありません。担当者の説明の仕方が不十分なのだ、くらいの気構えで再度説明を求めましょう。わかったフリをしてとりあえずうなずいていたために、「こんなはずじゃなかった!」とトラブルになるケースが起きています。

その場で即断・即決しない

説明を聞いているうちに、提案された商品を買ってみたいと思えてきた。そんな時でも一旦は時間を置き、後日あらためて決断するようにしたいものです。目論見書もあらかじめもらって読んでおきましょう。また、同じ商品でもネット経由で買うほうが手数料が安い場合もあるので担当者に聞いてみましょう。

その場で何も買わずに帰ったら説明してくれた担当者に悪い、などと思う必要も全くありません。むしろにこやかに対応してくれることがほとんどなので心配は無用です。

最後に、投資信託には法律上クーリングオフの適用がないことも頭の隅に入れておきましょう。

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