田舎暮らしのホントのトコロ「田舎暮しはセカンドライフだけじゃない!」【2008年 第4回】

【2008年 第4回 田舎暮らしのホントのトコロ「田舎暮しはセカンドライフだけじゃない!」】地域コラム 中国・四国

キムラ ミキ

 

 

 

 

 

 

前回まで、セカンドライフ的な視点から、田舎暮しについて考えてきましたが、何も、田舎暮しはセカンドライフにおける暮らし方というとらえ方だけではないですよね。

 

都市部の大学や各種学校に、地方から進学した後、地元に戻って就職する…とか、数年、都心部で就職したものの、地元などの地方にある企業へ転職するということは、少なくないケースです。

確かに、そのシチュエーションにおける田舎暮しはIターン(アイターン)とかUターン(ユーターン)といった名称で表されることが多いのですが、都市部から地方への移住という意味では、田舎暮しと同じといえます。

田舎暮しのひとつの形である、Uターンを希望している人は、いったいどのくらいいるのでしょうか。株式会社ディスコが行った調査に2008年1月時点の就職活動をしている地元を離れて進学している学生の意識調査からその割合を考えてみたいと思います。

調査では、全国を北海道・北東北・南東北・北関東・南関東・甲信越・北陸・東海・近畿・中国・四国・北九州・南九州の13ブロックに分けており、その中の南関東・東海・近畿・北九州を除いたブロック出身者のうち、「ぜひ地元で就職したい」と答えた割合の平均は7.3%。「どちらかというと地元で」と答えた割合の平均は16.4%となり、「ぜひ地元で就職したい」もしくは「どちらかというと地元で」と考えている学生は全体で23.7%いるという結果になっています。

この数字を多いとみるか、少ないとみるか、意見が分かれるところだと思いますが、私の感覚としては、意外に多いな…と思いました。確かに、地方から都市部へ人口が流れているという現状はあるものの、都市部での目まぐるしい毎日の生活を離れ、生まれ育った地方などで、ゆっくりと暮したい…と考えている人も多いということなのでしょうか?

なぜ、私の感覚として、2割近い人がUターンを希望していることが、意外に多いな…と思ったか…。

それは、自分の就職活動をしていた時期のことを思い出すからです。私が就職活動を始めるとき、確かに地元である鳥取県にUターンすることも考えました。

しかし、その当時就職を希望していた業界は生命保険業界。

営業を経て、商品企画に携わることも考えていたということもありましたので、地元にUターンするという選択肢が、次第に小さくなっていったことを思い出します。

つまり、地元は仕事の選択肢が狭いと考えたことが、Uターンという選択肢を小さくした本音です。

地方に、希望する業種・職種が存在したならば、何の迷いもなく地元に戻って就職したと思いますが、全ての人にとってそうはいかないものですよね。

先ほどの調査における「どちらかというと地元で」という学生の答えは、そのジレンマを如実に表している気もします。

実際、Uターン、Iターンにおける仕事事情はどうなっているのか…。

それについては、また次回のコラムで考えてみたいと思います。

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