クレジットカードの現状【2009年 第 1 回】

【 2009年 第 1 回】クレジットカードの現状 クレジットカード

キムラ ミキ

最近ではICカード乗車券にクレジット機能を持たせることによって、その都度チャージを行わなくても済むようになったり、病院での支払いや公共料金や携帯電話料金の他、公的年金の保険料もクレジットカードで支払うことができるようになるなど、クレジットカードの利用できる場所も増えたり、と益々便利さを増したツールとなってきています。

 

クレジットカード発行枚数

このように便利なクレジットカードですが、どれくらい発行されているものなのでしょうか。社団法人日本クレジット産業協会の調べによると、クレジットカード発行枚数(社数445社)は平成20年3月末時点で、3億859万枚にのぼります。これは成人人口比(総務省「人口推計」平成20年3月1日現在の20歳以上の総人口1億420万人)で考えると、1人当たり3.0枚弱所有していることになります。

それもそのはず、銀行をはじめとして、ショッピングセンターやガソリンスタンド、航空会社等々、いくつもあるクレジットカードの発行会社が様々な種類のクレジットカードを発行しています。クレジットカードごとにお得な特典なども付帯されているため、気づいたら何枚もクレジットカードを保有していた…という方も多いもの。

クレジットカードで多重債務

その一方でクレジットカードの使い方を誤り、多重債務に陥る方も少なくありません。クレジットカードを利用すると、現金をもっていなくても買い物ができてしまうため、安易な気持ちで次々と欲しい物を買い続けてしまい、請求額をみてギョッとした経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、多くのカードにはショッピング機能だけでなく、キャッシング機能も付帯されていることが多く、銀行等のATMなどでお金を引き出す感覚で、お金を借りることもできてしまいますので、クレジットカードのショッピングの支払いを他のクレジットカードでキャッシングを行ったお金で返済して、という、いわば自転車操業を安易に繰り返すうちに多重債務に陥り、首が回らなくなってしまうケースも少なくなく、社会問題にも発展しました。

そのため、「貸金業法」および「特定商取引に関する法律及び割賦販売法の一部を改正する法律」について改正が行われるなど、金利面だけでなく、消費者保護の立場からクレジットカードの保有に対して規制が行われることになりました。今後は、返済の状況や返済能力などについてさらに審査が厳しくなることが考えられます。

このように最近ではマイナス面が強調されがちなクレジットカードですが、賢く使えば節約にもつながる便利なツールであることは間違いありません。数あるクレジットカードの中から、自分に合ったカードとは何かを考えるヒントを次回からお話していきたいと思います。

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