勉強したい時には雇用保険を利用するのがオススメ【2012年 第3回】

【2012年 第3回 勉強したい時には雇用保険を利用するのがオススメ】おひとりさまの保険年金

マイアドバイザー®事務局 株式会社優益FPオフィス

会社に勤めていると、雇用保険には、必ずと言っていいほどお世話になっているはずでしょう。ただ、雇用保険制度は、失業した時だけの制度ではありません。どんな利用方法ができるのか知っておきましょう。

転職に備える

毎日働いていると、同じことの繰り返し。

このまま一生この仕事かなあと疑問を持つこともあるでしょう。

でも、今の仕事以外に出来ることはないかとちょっとあきらめかけた時には、他の勉強をしてみるというのも考えてみてください。

自分の時間を作りやすいというおひとりさまのメリットを生かして、

資格や技能の勉強時間を作りだすのです。

そんな時に、ぜひ知っておきたいのが、雇用保険の「教育訓練給付」です。

教育訓練給付制度とは?

教育訓練給付制度とは、ハローワークのHPによると、「働く方の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度」という制度です。

言い換えれば、雇用保険に加入している方が、能力を伸ばすために勉強するのなら、転職しやすいだろうし、また、スキルを生かして今の仕事でも安定して働くことが出来るので、雇用保険から勉強するためのお金をちょっと助けてあげましょう。という制度と言えます。

給付を受けるには要件があり、

受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が3年以上
(初めて支給を受けようとする方については、当分の間、1年以上)

あることなどの一定の要件を満たすことが必要です。

注意点としては、

①  「受講日」に雇用保険の被保険者であった期間の長さを問われることと、

②  在職者だけでなく、離職した後でも、要件を満たせば給付が受けられること、

そして、これが最大のポイントとなりますが、

③  「修了すること」です。

志は高く持ったものの、「やっぱりや~めた」というのでは、全額自費で支払わなくてはなりません。

支給されるのは、教育訓練経費の20%に相当する額となります。

ただし、その額が10万円を超える場合は10万円とし、4千円を超えない場合は支給されません。

一旦、教育訓練給付の支給を受けると、再度加入期間の要件を満たす必要があります。

どうせ、新しく勉強するのであれば、ちょっとくらい高くても、いい講座を選ぶ手間はかけておくといいでしょう。

教育訓練給付の対象となっている講座が手軽に検索できます。

支給を受けるのには、どんな申請手続きをすればいいの?

支給申請手続きは、教育訓練を受講した本人が、受講を修了した後に、住所を管轄するハローワークに対して、行います。

仕事中で抜けられないからとか、忙しいという理由だけでは、代理で誰かに頼むということはできません。

代理や郵送でも認められる理由としては、疾病又は負傷、1か月を超える長期の海外出張等のやむを得ない場合です。

また、教育訓練の受講修了日の翌日から起算して1か月以内に支給申請手続きを行なわなければ、受け付けられません。

忘れないように申請しましょう。

失業中は、職業訓練もあります。

勢いで会社を辞めてしまったものの、後のことを考えず、再就職先を探して初めて、「再就職するのは大変かも」と気付くこともあるでしょう。

その時には、ハローワークや職業訓練校で募集している職業訓練を受講するという選択肢もあります。
http://course.jeed.or.jp/

お住まいの都道府県や、職業訓練期間などから検索できます。

職業訓練を受講している間も、雇用保険から基本手当が受給でき、同時に就職活動も行えるということで、失業期間中を有効に活用することが可能です。

雇用保険は、他の社会保険の保険料より安いですので、あまり、「払っている」という実感はないかもしれませんが、払っているからには、ちゃんと、給付が受けられるよう、しっかりと雇用保険の給付も覚えておくといいですね。

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