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 家計コラム 遺書を書く

執筆者: 行政書士 福島くみこ事務所 福島 久美子 氏 南関東エリア登録
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第4回 緊急時の遺言 

福島 久美子 氏
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一般危急時遺言(死亡危急者遺言とも一般臨終遺言とも呼ばれる)という方式の遺言は、一般的にあまり知られていませんが、緊急時の対応としてこのような制度があることを知っておくだけでも役立つことがあるかもしれません。

病気やけがなどで死期が差し迫っている状況にあり、普通の方式(自筆証書遺言や公正証書遺言など)で遺言することができない場合にこの特別の方式で遺言することが認められ、遺言者自身の署名・押印は不要で口頭で行うことができます。

ただし緊急時の特別の方式とはいえ、法律で決められた要件を満たさなければ有効とは認められませんので注意が必要です。

■ 一般危急時遺言の方式

@ 3人以上の証人に立ち会ってもらい、そのうちの一人に遺言の内容を口述します。

A 口授を受けた証人がこれを筆記します。遺言者が口がきけない人の場合は、立ち会い証人の前で手話通訳人を介して行うことが認められます。その場合には、通訳人を介して口授した旨および通訳人の住所氏名などを遺言書に記載します。

B 口授を受けた証人は、筆記した内容を遺言者および他の証人に読み聞かせ又は閲覧させます。

C 各証人が筆記の正確なことを承認したうえ、各証人が署名、押印(認め印でも可)します(遺言者の承認、署名、押印は必要ありません)。

(注意すべきこと)
遺言者と利害関係のある人は証人になれません。利害関係人とは、
1) 未成年者
2) 推定相続人および贈与を受ける人(受贈者)と、これらの配偶者および直系血族
3) 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記および使用人

ちなみに四親等内の親族とは、次の人たちのことをいいます:
孫、ひ孫、ひ孫の子、親、祖父母、曾祖父母、曾祖父母の父母、兄弟姉妹、おじ、おば、甥、姪、いとこ、配偶者の親、配偶者の祖父母、配偶者の曾祖父母、配偶者の子、配偶者のひ孫、配偶者の兄弟姉妹、配偶者の甥姪、配偶者のおじおば

上記以外ならば、周りに居合わせた人(医師や看護師でも)誰でもかまいません。

(重要なこと)
まず、本人の意識がはっきりしていて遺言する意思と能力があることが大前提です。

つぎに、緊急時であっても遺言の内容は明確でなければなりません。推定相続人や贈与を受ける人(受贈者)の名前や住所が不正確だったり、遺言の対象とする財産の内容があいまいだったりすると死亡後の相続手続に支障をきたすことがあります。

たとえば不動産の場合、登記簿上の記載と遺言書の記載が違っていると、遺言書による名義変更(相続登記)が受け付けられない場合があります。つまり普通の方式の遺言をする場合と同じく、不動産の登記簿などで正確な情報をあらかじめ入手しておく必要があるということです。

(遺言した後にすべきこと)
遺言の日から20日以内に証人の1人からまたは利害関係人から家庭裁判所に遺言書確認の申立をします。そしてその遺言が「遺言者の真意に出たものであること」の確認を受けて初めて遺言の効力が生じます。

遺言者の真意に基づいたものか否か、家庭裁判所は遺言者が存命なら遺言者に直接確認し、死亡や意識不明の場合には立ち会いの医師や関係人等から聞き取りを行い調査します。この確認作業に備え、遺言作成の段階で証人の人選に注意するとか、筆記と併せて録音や録画をしておくなどの配慮をしておくほうがよいでしょう。

(有効期間に注意)
一時危急時遺言には有効期間があります。病気が回復するなどして、普通の方式による遺言をすることができるようになった時から6ヶ月間生存するとその効力を失いますので、その際は早めにあらためて普通の方式での遺言をしておくと安心です。

(検認も必要)
また、遺言者が亡くなり、この一時危急時遺言の内容を実現する(遺言執行)ためには、家庭裁判所での検認手続(遺言の形式的な状態を調査、確認する手続のこと)も必要です。家庭裁判所で既に遺言書確認の手続を行ったからといって、この検認手続をせずに遺言を開封すると、5万円以下の過料(ペナルティ)がかかることがありますので注意しましょう。

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