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投資コラム 資産運用
執筆者:
大山FP事務所 大山 潤 氏
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大山 潤 氏の『コラム』一覧
第12回
アイルランドの次の標的はどこ
大山 潤 氏
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前回のコラムでは、だらしなく下落を続ける米ドルが話題の中心でしたが、今回はユーロが話題の中心です。もちろんアメリカ経済の状況が改善したわけではなく、より状況が差し迫ってきているユーロにマーケットの注目が集まっている、少し前まで米ドルに傾いていたシーソーが、今度はユーロに傾いてきたというだけの話です。
「もうユーロは回復し始めたのでは?」「パリティ(ユーロとドルが1ドル=1ユーロ)を口にする人がいたけど、そんなことはありえない」と、ユーロ圏の経済状況の底打ちを錯覚してしまった人がいても不思議がないほど、一時は急落から反転急上昇していたユーロですが、12月1日にユーロ/ドルで10週間ぶりとなる1.2台まで下落してしまいます。
ギリシャの次にアイルランドが・・
11月26日(金)曜日には、以前から懸念されていたアイルランドが、実質的に破たん状態にあるではないか、という問題が噴き出します。格付け機関S&PはNY時間に、アングロ・アイリッシュ銀行の格付けを「BBB」→ 「B」へと6段階引下げ、ジャンク級とします。
EU財務省は28日に緊急会議を開き、これ以上他国への感染が広がらないよう、そして週明けのマーケットにパニックを起こさないように、大急ぎで850億ユーロ(約9兆円)規模のアイルランド救済パッケージをまとめました。結局その効果も半日しか持たず、ユーロは下落を再スタートさせました。
ホノハン・アイルランド中銀総裁による「アングロ・アイリッシュ銀は段階的な閉鎖に向かっている」「アングロ・アイリッシュ銀は予測よりも早く消失する可能性」との信じられないコメントが出されます。アイルランドの各銀行は、7月に実施されたEU版ストレステストに合格しています。その結末がこれです。
12月1日には、EU は銀行の厳格な新たな銀行特別検査ストレステストを計画しているというニュースが流れましたが、前回のテストよりも透明性を増すか、逆にテスト結果を非公表とする選択肢で意見がまとまっていないようです。本当のことがマーケットに伝わってしまった場合の混乱を考えれば、厳格といいながら甘い基準でテストするか、厳格な基準でテストしながら発表でごまかすかのどちらかかもしれませんが。
怖いのはポルトガルよりもスペインへの感染
図 10年国債の利回り(ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペイン)
上図で明らかなように、各国共に11月に入って急激に国債利回りが上昇しています。当局者は当然「問題はない」と発言していますが、少なくともこれまでのところマーケットは各国の財政状況に不安を抱いているのは間違いないでしょう。
PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)メンバーの中で、次の標的になりそうなのは、S&Pが格下げを示唆しているポルトガルだといわれています。ただし本当に問題視されているのは、欧州で4番目の経済規模(ギリシャ、アイルランド、ポルトガルを合わせたよりも大きな国内総生産(GDP))を持つと言われるスペインへの感染です。もしスペインへ飛び火すれば、EU圏だけでは対処できないのではないかという専門家の発言をあります。
さらにはPIIGSメンバー以外からも、ハンガリーとベルギーが不名誉な名乗りをあげています。
こうしてこのコラム書いている間にも、次々とECBおよびEU各国の当局者から対応策が発表されています。このコラムがアップされた時に、状況がどのように変化しているのか判りませんが、できる事ならこの感染が食い止められていればと祈っています。
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