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2012年 第9回 長寿だけど幸福でない日本人!?
高橋 佳良子 

世界で1,2を争う長寿国日本において、老後は「どのくらい生きられるか」から「どう生きるのか」が問われる時代になりました。いわゆるクオリティーオブライフ(QOL)。今回は敬老の日にちなんで、老後について考えてみます。

■長寿世界一から転落

 

2012年7月に厚生労働省が公表した簡易生命表では、2011年の日本人の平均寿命は女性85.90歳、男性79.44歳で、男女とも09年に過去最高となった後、2年連続で縮みました。主な国・地域別では、日本人女性の平均寿命は10年まで26年連続世界一でしたが、11年は香港の86.7歳を下回り2位、日本人男性も10年の4位から8位に順位を下げています。

 

この結果に関して、厚労省は、「不慮の事故、肺炎などの死亡率の変化が平均寿命を減少させる方向に働いている。特に、不慮の事故の再掲である地震による死亡率の変化が大きく影響している。」と分析しています。

 

とはいえ、世界一の長寿国ということで話題性はありますが、すべての人が一分でも一秒でも長く生きたいと思っているわけではありません。寿命が長い短いではなく、「最後まで自分らしく生きることができるか?」が問われる時代です。

 

■長寿だけど幸福でない日本人?

 

世界で長寿の1.2を争う日本ですが、幸福度からの観点からみてみるとどうでしょうか?

経済協力開発機構OECD)が2012年に発表した、各国の国民の幸福度を測定する「より良い暮らし指標」によると、日本はOECD加盟国など36ヵ国中21位で昨年の19位からさらに後退しました。また、生活の満足度も27位と低水準にとどまりました。教育水準や安全度は高得点にも関わらずの結果です。

OECDの幸福度指標(より良い暮らし指標)2012年 ランキング

 1位 オーストラリア

 2位 ノルウェー

 3位 アメリカ

 4位 スウェーデン

 5位 デンマーク

21位 日本

OECDデータ http://www.oecdbetterlifeindex.org/

 

■少子高齢社会の日本の人口ピラミッド

 

次に、日本の人口構成比をご覧ください。

下の人口ピラミッドでは、65・66・72歳世代は戦争動員により出生数が少ないこと、逆に62~64歳は第一次ベビーブームで出生数が最多となっています。また、少子高齢社を感じさせるのが70歳代よりも孫世代の年少人口(0~14歳)が少ないなどが見て取れます。

 

図2 我が国の人口ピラミッド

 

■最後まで自分らしく生きる

日本の医療が、一分でも一秒でも長生きさせる医療から自然に死を迎える(受け入れる)医療にシフトし始めています。そこで私たちも、最後まで自分らしく生きるためには、どのような選択をするのかを自己決定して行かなければなりません。

 

たとえば、医療や介護だと、病院に入るのか自宅で過ごすのか、専門の施設に入るのか、万一の際には延命治療を受け入れるのか、自然な死を迎えたいのかなど、そんなことは考えたくないかもしれませんが、自分で決めて受け入れることができなければ、自分の運命を人に委ねることになってしまいます。

 

ただ、残念なことに、私たち日本人は多くの人が与えられることには慣れていますが、自分から求めていくことに慣れていません。その中で、最後まで自分らしく生きていくためには、これから経験するいろんなことを想定して、自分だったらどうしたいかあらかじめ考えたり、親しい人や家族と話し合っておくことが必要です。

ただ、自分だけで考えていると、情報も知識も考え方も、どうしても限られるので悶々と出口が見えなくなってしまうかもしれません。

 

そうならない為に、幸せな老後を迎えるためにはどうすればよいのか。

1つ参考になるものに「エンディングノート」があります。自分の過去の出来事や嗜好、医療や介護、葬式、墓などどうしたいかを記しておくものです。これを書くことによって自分を知ることができ、これからどんな準備をしておけばいいのかを知ることができます。

 

医療従事者や介護者もこのエンディングノートを書いておくことを勧めています。

 

スウェーデンの認知症施設のはなしですが、認知症患者がパニックになった時に落ち着きを取り戻させるために、その人の大好きな歌をヘッドフォンで聞かせる取り組みが行われているそうです。薬物投与を行わなくても落ち着きを取り戻す効果が大きいそうです。

 

たとえば、エンディングノートに自分の好きな歌や映画、場所、人などを書いておき、医療や介護を受けながらも最後まで自分らしく生きるのも良いのではないでしょうか。

 

自分らしく最後の時までいきるために、「敬老の日」に家族で話し合ってはいかがでしょうか?

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