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家計コラム - 実録介護保険

2011年 第8回 「ショートステイ」・「お泊りデイサービス」を利用する
浅川 陽子 

――事前に調べておくと、家族が世話できない場合の強い味方になります――

 

「ショートステイ」とは、在宅サービスの中の、施設などを利用するサービスで、正式には「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」に分けられます。「短期入所生活介護」は、特別養護老人ホームなどに短期入所し日常の生活介護を受けるもので、「短期入所療養介護」は、介護老人保険施設などに短期入所し医療上のケアを含む介護を受けるものです。

 

「ショートステイ」は、一般には、「介護している家族の事情等で介護ができない場合、短期間預かってもらう制度」といっていいでしょう。私の知人は引越の際にお母さんを3日程預け、また別の友人は自分の趣味のイベントに参加するため、事前に予約をいれて年に数回、2~4日間、お母さんを預けています。

 

私の実家では、要支援2の母が要介護3の父の世話をしていたのですが、もともと膝の悪い母は家の中で転んで膝を痛めると、1週間から半月ほど歩行困難になることがありました。

 

近い将来、最悪のケースで骨折して1ケ月以上の入院という事態になった場合、私が実家に戻って父の世話をすることになりますが、とりあえず数日の「ショートステイ」の利用も考えて、ケアマネージャーに相談をしたことがあり、その時は、自宅近くの特別養護ホームを勧められ、利用料金表も参考のためにもらいました。体験ショートステイもできるとのこと、1度父をショートステイ体験にと思っていましたが、実際には、体験の前にショートステイしてもらう事態になりました。

 

<「お泊りデイ」を利用してみたら・・・>

昨年11月、要支援2の母が突然、脳出血で入院することになり、私が父の世話のために実家に戻らなければならなくなりましたが、あいにく仕事がつまっており、ケアマネージャーに相談し、10日~2週間ほど父を預かってくれる施設を探してもらうよう依頼しました。先に勧められていた特養は日数的に無理とのことで、代わりに紹介されたのが、デイサービス事業所が行っている「お泊りデイ」です。

 

日中はデイサービスを利用して、夜間はデイサービスセンターの宿泊スペースに泊まるというものです。デイサービスの部分は介護保険適用で自己負担は1割、宿泊の費用は自己負担になります。

 

しかし、この「お泊りデイ」の宿泊料金を聞いて驚いたのは、宿泊費1泊1,000円という安さです。特別養護老人ホームでのショートステイの場合の料金も、デイサービス部分(自己負担1割)と宿泊については「居室利用費」として全額自己負担になり、先にもらっていた特養ホームの料金表では3,300円になっていました。

 

前者の「お泊りデイ」の宿泊料金がなぜ安いのかといえば、おそらく、宿泊スペースが、特養のように個室ではなく、カーテン等で仕切りをした簡易スペースだからだと思われます。

こちらの「お泊りデイ」は4人まで受け入れていて、実際には父をいれて宿泊者は2人、夜間は宿直のヘルパーさんが1人つくとのことで早速10日間、父に「お泊りデイ」をしてもらいました。

 

実際の料金は、デイサービスの料金の自己負担額は1日約1,000円、宿泊費用が1泊1,000円、3食の食事代が1000円で、10日間の利用で自己負担額は約30,000円になりました。このデイサービスセンターは、もともと利用者1日10人以下の小規模なデイサービスセンターで、家族的な雰囲気をモットーにしており、利用した父の満足度も上々だったので、その後、12月、1月もそれぞれ10日間ずつ利用させてもらうことになりました。

 

「お泊りデイ」は最近、かなり広がってきているといいます。「ショートステイ」の場合、予約がなかなかとれない、緊急時に対応しきれないというのが現状で、「ショートステイ」の補完というのが「お泊りデイ」の位置づけのようです。父の場合は緊急で利用しましたが、普段から「デイサービス」で通っている所に宿泊ができるというのが、利用者の立場からいっても理想でしょう。「デイサービス」センターを選ぶ時は、この「お泊り」ができるかどうか調べておくと、緊急時などは強い味方になります。

 

また、「お泊りデイ」は「ショートステイ」に比べて安価なので日数的にかなり利用しやすいのも事実です。ただし、宿泊者の人数が多くなると、設備や、夜間や緊急時の対応等、安全性の問題もありますので、その点確認の上、利用しましょう。

 

<「小規模多機能型居宅介護」では宿泊も可能>

「小規模多機能型居宅介護」は、2006年に導入された、地域密着型の小規模ケアサービスです。(利用者登録定員25名以下、「通所」定員1日15名以下、「宿泊」定員1日9名以下)「通所」「訪問」「宿泊」を組み合わせて利用でき、24時間切れ目のないサービスを提供するのが特徴です。

 

「通所」「訪問」「宿泊」は、大まかなスケジュールをたてますが、柔軟に変更もでき、急な宿泊利用も可能です。利用料金は、「通所」「訪問」で定額制になっていて、介護度によって1ケ月の利用額(自己負担額)が決まります。

 

ただし、「宿泊」の費用や食事代は全額負担になり、特に「宿泊」の費用は事業所によってまちまちのようです。1泊2食で3,000円の所もあれば、8,000円以上の所もあります。また、「小規模多機能型居宅介護」事業所と契約すると、他の事業所でのショートステイ等は利用ができなくなります。宿泊の利用が多くなるのであれば、宿泊の費用もチェックして、「小規模多機能型居宅介護」事業所を選んだほうがよいでしょう

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