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家計コラム - 遺言を書く

2011年 第6回 遺言の書き方ワンポイント
マイアドバイザー®事務局 株式会社優益FPオフィス 

遺言に書く内容を考えたら、実際に遺言を書いてみましょう。書く時にちょっと気をつけたいポイントをいくつかご紹介します。

●     財産の受け手を明確に書く

財産を受け取る人を、間違いなく特定できる書き方をします。

 

たとえば、「○○の土地を明美にあげる」とだけ書いても、遺言者の妻である明美さんなのか、それともどこか別の第三者の明美さんなのかが特定できません。

 

財産を受ける人が法定相続人の場合は、「○○の土地を遺言者の妻、明美 昭和○○年○月○日生に相続させる」というように、遺言者との続柄、名前、生年月日によって特定するのが一般的です。

 

別の明美さん、つまり法定相続人以外の人が財産を受ける場合には、「○○の土地を△△明美 昭和○○年○月○日生 住所 ○○県○○市○○町○番○号に遺贈する」のように住所も書き添えます。

 

●     財産は漏れなく記載する

財産を漏れなく記載するためには、財産目録を作るとより確実です。

 

不動産については、法務局で登記簿をとって内容を確認し、地番や家屋番号など登記簿の記載どおりに表示するのが一般的です。借地権や私道、未登記の建物等についても忘れずに記入します。

 

預貯金の場合は、「○○銀行○○支店口座番号○○○○」と書いたり、「○○銀行○○支店の預金全部」などの書き方をすることもできます。

 

生命保険金については、保険金の受取人が遺言者(被相続人)であるものは相続財産となりますすので記載しますが、受取人を第三者に指定している場合には受取人の固有の財産と解され、遺産分割の対象とはなりませんので記載する必要はありません。

 

一般に、死亡退職金や葬式費用、香典、忌慰金は遺産にあたらないとされています。

 

また、借金(マイナスの財産)も財産の一部であり、相続人に返済義務が生じるのが原則です。家族に内緒で借金している場合などは、遺言者亡き後に何も知らない家族が突然返済を迫られ困る可能性がありますのでこれも明らかにしておきましょう。

 

細かい財産の書き漏れを防ぐために、遺言の中に、「本遺言に記載のないその他一切の財産」という項目を一つ入れておくと書き漏れ財産の分割方法をめぐっての遺産争いを防ぐ効果があります。

 

なお、個々の具体的な表示が必要ない場合には、「遺言者の有する財産全部」と書いたり、特定の財産以外を対象とするような場合には「不動産を除くその他の財産全部」のように書くこともできます。

 

●     あいまいな書き方はしない

「財産Aを長男Xに相続させる。以上。」

このように、財産の一部についてしか書かれていない遺言は、争いのモトになってしまいます。長男には財産Aしかあげたくないのか、それとも他の財産に加えて長男には財産Aあげたいのか・・、遺言者の真意がはかりかねるような表現は避け、全財産について記載するようにしましょう。

 

● 開けてショック・・にならない配慮も必要です

遺言の内容が明らかにされた後、相続人同士でどのような展開が繰り広げられるかも想像しながら書きましょう。

 

気をつけたいのは、遺留分への配慮です。遺留分とは、一定の法定相続人(配偶者、子、直系尊属。兄弟姉妹は含まない)に残された最低限の相続分のことを言います。民法では遺言で遺留分の規定に違反した相続分を指定することはできないと定めています。

 

遺留分を侵害する遺言を書いても遺言が無効になるわけではありませんが、相続分がゼロ、という人のないようにすることが円満な相続につながります。争いが生じると予想される内容になりそうなら、なぜそのようにしたかという理由を一緒に書いておいたり、あるいは財産の分配方法を考え直すなどの配慮が必要です。

 

● 完璧を目指さない

いざ遺言を書くとなると考えたり迷ったりしてなかなか筆が進まない、ということも当然あると思います。慎重になることはもちろん大切ですが、万全を期してあれこれ考えすぎて結局何も書けなかった、となるよりは現状でできる範囲で書いておけば皆も助かるしずっとよい、とお考えになって書いてみてはいかがでしょうか。

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2019.01.15
【講演会のご案内】
登録メンバーの 佐藤益弘氏 が、2月8日(金) に 毎日新聞主催 朝日新聞後援「今考えたい!後悔しない土地活用 賃貸住宅経営のリスクと対策セミナー」にて講演を行います。
2019.01.01
【新年のご挨拶】
2019年・・・あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
マイアドバイザーもサイト誕生から14年(現在の体制になり12年目)になりました。
今年は元旦より、運営者である㈱優益FPオフィスの佐藤益弘氏が朝日新聞の誌上にてコメントをの弁させて頂いております。
今年のテーマは「変化」です。出来るだけ早く新たなフィールドに進めるよう精進しますので、ご期待下さい。
今年も変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。
2018.12.29
【年末のご挨拶】
2018年・・・今年1年、マイアドバイザーをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。感謝申し上げます。
今年はマイアドバイザーにとっては、熟考し、正直あまり動く事ができなかった一年でした。
そんな中、総PV(ページビュー)数が「4,000万PV」に達成し、また、閲覧総数(ユニークユーザー数)も700万人に達成することができました。
SEO対策などweb上の誘導施策を行わず、地道に「顧客利益優先」原則に基づき、実務家FPの活動をしてきて、12年。
登録者の入れ替わりが進む中、倫理面が重視される昨今の世の中で、多くのみなさんに支持頂いているようで、感謝の言葉しかありません。
そんなマイアドバイザーですが、来年以降も変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。 また、来年!
マイアドバイザー運営者 株式会社優益FPオフィス 佐藤益弘

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