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コラム

- 資産形成と万一に場合に備えて 知っておきたい公的な制度

2016年 第3回 万一に備えて知っておきたい 高額療養費と傷病手当金
恩田 雅之  ⇒プロフィール

医療保険への加入を検討したり、見直したりする時に「入院給付金の日額をいくらに設定して契約するか」について悩まれる方が多いかと思います。 そのような場合、「高額療養費制度」や「傷病手当金」といった公的な保障制度を知っておくことで、ご自身に必要な保障額の算出がしやすくなります。

はじめに

病気やケガに備えるために民間の「医療保険」があります。

今回は、医療保険の加入や見直しに際して、知っておきたい公的な医療保障「「高額療養費制度」と「傷病手当金」についてみていきます。

 

高額療養費制度とは

高額療養費制度は、病院など医療機関の窓口で支払った医療費が同一月(1日から月末まで)に一定額(自己負担する上限額)を超えた場合、その超えた部分をあとで払い戻しする制度です。

 

同一月の自己負担する上限額は、年齢(70歳未満、70~75歳未満)と年収により区分されています。70歳未満の方に関しては平成27年1月診療分から従来の3区分から5区分に細分化されました。下の表における「区分ア」「区分イ」にあたる上位所得者の負担が増え、「区分ウ」「区分エ」の一般所得者の部分が収入に応じて2つ分けられました。

 

また、同じ表にあります「多数該当」とは、高額療養費として払い戻しを受けた月数が直近12ヶ月の間に3ヶ月以上あった時に4ヶ月目からの自己負担限度額のことです。

 

高額療養費制度の注意点としては、療養費の払い戻しを受けるのに診療月から3ヶ月以上かかる点です。その間の医療費はご自身で立て替えることになります。

医療費が高額になることが分かっている場合、立て替えを回避する方法として「限度額適用認定書」があります。この認定書は70歳未満の方が使用でき、保険証と一緒に「限度額適用認定書」を病院などの窓口に提示すれば1ヶ月間(1日~月末)の窓口での支払いは、下の表にある自己負担限度額までとなる制度です。

 

 

傷病手当金とは

傷病手当金は、病気やケガで会社を休んだ時に被保険者とその家族の生活を保障する制度です。

 

支給される条件は、

1.業務外の事由(業務上・通勤災害は労災保険の給付対象)による病気やケガの療養のための

休業であること

2.仕事に就くことができないこと

3.連続して3日間を含み4日以上仕事につけなかったこと

4.休業した期間について給与の支払いがないこと

(但し、給与支払いがあっても、傷病手当金の額より少ない場合は、その差額を支給)

の条件を全て満たすことが必要です。

 

「待機3日間」の考え方は以下のようになります。

支給期間は、支給開始した日から最長1年6ヵ月になります。

1年6ヵ月の間に仕事に復帰(出勤)した期間は支給停止になり、その後欠勤すると支給されます。1年6ヵ月を超えた部分の欠勤は、支給の対象とはなりません。

 

1日あたりの支給額は「標準報酬日額の2/3相当額」になります。

*標準報酬日額=

[支給開始日以前の継続した12ヵ月の各月の標準報酬月額を平均した額]÷30日

 

まとめ

以上、「高額療養費制度」と「傷病手当金」についてみてきました。

自営業など国民健康保険に加入されている方は「高額療養費制度」、会社員の方は「高額療養費制度」「傷病手当金」の両方の制度を活用することができます。

 

上記の公的な医療保障制度、勤務先の福祉制度などを把握することで、必要となる自己負担額を、ある程度算出することができます。特に1ヶ月の自己負担限度額が決められています「高額療養費制度」は、医療保険(民間)の入院日額を算出する上で考慮しておきたい制度です。、医療保険の加入や見直しを行う際には、ご自身が利用できる公的な制度の確認から始め、で、保険料の負担軽減を図っていきましょう。

 

*今回、高額療養費の「70歳以上75歳未満の方」の部分は、紙数の関係で割愛させていただきました。

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