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コラム

- 住宅資金・FP相談の現場から

2014年 第1回 人生資金と住宅購入資金
山下 修一  ⇒プロフィール

人生の3大支出と言われるのが「住宅資金」「教育資金」「老後資金」。
その中で「住宅資金」は1番目か2番目に直面するものです。また住宅資金については「賃貸派」か「持家派」かにより掛かる資金の規模・内容が変わってきます。このコラムでは「持家派」の住宅資金について見て行きたいと思います。

■人生で一番高い買い物の取り組み方

住宅購入は「人生で一番高い買い物」と言われます。よって、将来の生活に多大な影響を及ぼすことが無いようにしっかりと資金計画を立てて慎重に判断すべきです。住宅購入後に控える教育資金や老後資金と合わせて捉えていく課題だと言えるでしょう。

 

「どのような家に住みたいのか?」「子どもは何人希望でどのような教育を受けさせたいのか?」「リタイア後はどこでどのような暮らしがしたいのか?」のように仮にでも人生の全体像が見えるロードマップを描いてみましょう。それを起点に「住宅購入の資金繰りは大丈夫そうか?」「老後資金の準備が出来るのか?」といった見通しを立ててみることが重要です。

 

たとえば、30歳前後で子どもが生まれると、教育費での年間支出ピークは50歳前後で最大になり、その時期には貯蓄が少なくなってしまうといった「家計金融資産の谷」を迎えるようになります。一方、子どもが社会に巣立った後、リタイア時期まで貯蓄の積み増しができることも考えられます。そのあたりが十分可能かどうかを判断してみてください。

 

■人生資金の総額バランスは?

 

 

図1:人生資金のバランスを確認すること

図1をご覧ください。サラリーマン世帯における人生資金の収入の部に挙げられるのが(1)給与・賞与(2)退職金(3)年金です。反対に、支出の部に挙げられるのが(1)生活費(2)教育費(3)その他(車やレジャー等)(4)住宅費です。そして現在ある貯蓄です。現在から将来(おおむね90歳ぐらいまで確認が望ましいです)の人生資金の総額バランスが保たれているかどうか?「今後の収入+貯蓄」が「今後の支出」を上回らないと家計資産の上で破たんしていまいます。また、人生資金の総額で上回っていても、将来ある時期に貯蓄がマイナスに陥ってしまう場合は資金繰りの上で破たんしてしまうことが想定されます。

■家賃並みで住宅ローン!の落とし穴

しかしながら、住宅購入の多くの現場では、現状の家賃負担をもとに住宅ローン金利の最低水準を用いて、最長に近い35年で返済するケースで借り入れ可能額を弾き出し、それを元に予算を決めているケースを見かけます。

 

そうなると、ライフステージの変化に伴って支出が増えてしまった、収入が下がってしまった途端に住宅ローン返済が苦しくなり、やむなく自宅を売却せざるを得ないことが出てきます。たとえ売却してもローンだけが残る状態に陥ってしまうことが想定されるかもしれません。このように住宅資金計画はそれ単独で判断するものでは無く、一生を通しての資金の中で考えていくものです。

 

■ライフプランを立てて見極める

そうならないためにはどうすれば良いのでしょうか? まずは世帯の人生資金計画、つまりライフプランを立てた上で、住宅資金を当てはめて購入価格や長期の資金繰りが適切かどうかを見極めましょう。

 

住宅資金には購入時にかかる諸費用や長期にわたるメンテナンス費用を含めることを忘れないで下さい。

いくつかシナリオを立ててみて、自分たちの収入と支出の状況・将来見通しにおいて十分検討します。

 

あまり楽観的に考えないように注意します。シナリオには家族構成の変化やリタイアまでの年数、子どもがいる場合は希望する教育進路で掛かる費用(ピークになる時期)などの要素を考慮に入れておきます。各シナリオで資金の流れを検証してみることが住宅資金計画を攻略できる近道だと言えるでしょう。

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