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コラム

- 使ってみてわかる介護保険のあれこれ

2014年 第6回 やっぱり食べることは楽しい!介護食の色々
西谷 由美子 

近頃はディスカウントショップでも、介護用品のコーナーの充実が目に付きます。我が家でもとうとう「介護食」の必要に迫られて、色々と買い込む日々。最近の介護と食に関する事情をレポートします。

最近我が家の高齢者は、度々食事を喉に詰まらせております。誤飲は肺炎を招きますので、いくら注意しても足りません。とはいえ、食べる・飲み込むは、私が代わりにやることは不可能。

 

看護師さんからのアドバイスで、「食品にとろみをつけて、呑み込みやすく、間違って気管に入ることを予防する」対策をとることになりました。

 

液体のとろみつけには、分包された専用剤を使用します。スティックシュガーみたいな形と量の包装の中に白い粉末。味も匂いもありませんので、水、お茶、おみそ汁、シチュー等、液体に投入してかき混ぜると、不思議なことにあっという間にとろみがつきます。特別に熱したり冷やしたりする必要もありません。台所でお水に混ぜて、カップをベッドまで運ぶ間にしっかりゆる~いゼリー状になってます。

 

これによって液体の一部が肺の方に間違って入っちゃう、というアクシデントはかなり低減されました。勿論飲み下し自体がうまくいかないので万全、という訳ではありませんが。とろみをつけるならコーンスターチやゼラチンで同じことができると思われるでしょうが、加熱、冷蔵の手間がかかる事を考えると、とてもお手軽、時間短縮、です。ただし薬ではないので介護保険の対象ではありません。

 

デイサービス施設を運営している薬局さんからの請求書では2gx50包で税込¥1,116。

後日近所のドラッグストア内を散策していると、プロティン材や詰め替え用コーヒーのような包装で、このとろみつけ剤が販売されているものを発見。個包装はされていませんが100g¥857でした。

調剤薬局のパンフレットでは600gx2袋で¥6321。100g換算で約¥530ですから、まとめ買いの勝利ですね。

 

さて皆様は高齢者の食事についてどのような認識をお持ちでしょうか。私も噛むのが困難になったら「ご飯はお粥に、おかずは普通から細かく刻んだものへ、その次は舌や歯茎で潰せるような柔らかい物へ(その状態はドロドロ)」

 

その次の段階はもう「流動食、これも最初は口、やがてチューブでの流し込みへと変化する」程度の知識しかありませんでした。

 

しかし、現在次の段階へ進みそうな我が家では、栄養士さんからのご指導を受けて世の中の変化ぶりに驚くことになりました。簡単に説明すると以下のとおりです。

 

『お粥では液体と固体が分離して液体だけ肺に入る危険があるので、ミキサーで米粒を小さくしてトロトロにすること。

 

それでも口やのどに一部が残り、時間が経った後に逆流して誤飲することが考えられるので、おかずをゼリー状にして固めたものと交互に飲むことで、喉に残ったものが一緒に胃へ流れるようにする。

 

食事の量が少なくなることで必要な栄養分を摂取できないことを考えて、適宜ビタミン、ミネラルが添加された医療用の食品の使用も考慮する。』

 

おかずではお肉、魚、野菜は普通に調理したらミキサーにかけて専用の「特殊ゲル化剤」でゼリー状にする。ゼラチンは温めると液化するので、口の中で溶けて元に戻ってしまう事を考えて専用の特殊ゲル化剤(65℃でも溶けない)を使用する、ということでした。

 

以前ちらっと高齢の方の「食べる楽しみ」を考えて、ドロドロおかずを元の形に似せて成形した食品がある、という話を聞いたことを思い出しましたが、訊ねてみると、そういうものもしっかり、一食分ずつのレトルトパックや缶詰が販売されておりました。さすがにこちらはドラッグストアではなく、病院や薬局を通じて専門業者からの購入になっているそうです。

 

元気な人でもそうですが、食べることは楽しみですよね。ましてや、外出や活動の機会が減った高齢の方の大きな楽しみの一つは食べることでしょう。その点を考慮して技術立国日本の知恵は、介護の分野でもいかんなく発揮されていることが良くわかりました。

 

意地の悪い言い方をすれば「新しい購買層としての高齢者」対策が日進月歩で進んでいる、と言えるのかもしれませんが、高齢化が進む日本。一昔前には考えられなかったきめの細かい気配りがなされていることに感動を覚えた体験でした。勿論、普通の食事を最後まで楽しめる老後が理想であるのは当然ですけれど。

 

 

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